2015年度活動レポート(一般公募コース)第89号
タイのサイエンススクール生が日本の医療・医学を体験-その3
大分大学医学部 内田智久さんからの報告
大分大学医学部
男女共同参画推進室との共催で大分大学の研究者との交流会を10月16日に行いました。タイの高校生が「食物中の残留ホルマリンの検出法」についての研究成果を行いましたが、活発な質疑応答や、フリートークでは将来の夢について高校生が語り、「またいつか大分大学に来て勉強や研究をしたい」という発言も多く飛び出し、会場は大いに盛り上がりました。
大分大学医学部の最終日にはタイの学生に修了証を授与しました。山岡教授から挨拶の言葉があり、一人一人に修了証が授与されました。生徒を代表して、さくらサイエンスプログラムにより日本の医療や医学教育、高校生との交流などに参加し非常に充実したプログラムであったとの挨拶がありました。
10月17日は大分工業高等専門学校のミシンボランティア部の学生さんとの交流会を行いました。ミシンボランティア部は古くなった足踏みミシンを、アジアで使ってもらう活動を行っています。単に使い方だけではなくて、壊れたときの修理の仕方も教え、長く使ってもらう工夫もしています。タイのチェンマイにもミシンを持って行った事があるとのことで、タイとの交流も盛んです。タイの生徒さんたちはタイ舞踊を披露してくれました。民族衣装も準備してくれて、優雅な舞に皆、見入ってしまいました。高専の学生とタイの生徒がタイのヒットソングにあわせて一緒になって即興でダンスをして、一気に距離が近づきました。
その後、バスで水族館「うみたまご」に移動し、セイウチやいるかのショーを見て、楽しい交流のひとときを過ごしました。
10月18日には、6日間お世話になった宿泊施設「陣屋の村」を出発して、福岡に向かいます。「陣屋の村」では日本の生活スタイル、日本文化を多く学びました。畳の上で生活することや、特に大浴場には、初めは慣れないようでしたが、最後には露天風呂にも挑戦する生徒も出てきて、日本の生活スタイルを満喫していました。毎日の食事も、辛いものが大好きなタイ人の口に合うかと気をもんでいたのですが、陣屋の村のスタッフの細かい気配りもあって、日本食大好きと言ってくれるほどになりました。途中、夢大吊り橋に寄って、少し早い紅葉と橋の上からの絶景を楽しみ、福岡へ移動しました。
そしていよいよ最終日(19日)。大分大学医学部でのさくらサイエンスプログラムも天候にも恵まれ、無事に最終日を迎えました。
大きなバッグにお土産と心の中にたくさんの思い出を詰めての帰国です。 「日本のことが大好きになった」「大分にまた戻ってきたい」とうれしいことを言ってくれます。一人一人と再会を誓い握手をして、全員で乾杯してお別れです。 若い高校生の将来にとって、今回の経験が大きな糧となってくれることでしょう。