2014年度活動レポート(一般公募コース)第83号
上海交通大学の大学院生が千葉大学に短期留学
千葉大学・上海交通大学国際共同研究センター
千葉大学 特任助教 田中博人
2014 年 8 月 3 日から 9 日の 7 日間、JST「さくらサイエンスプログラム」の支援を受け、上海交通大学の大学院生 10 名が千葉大学工学系研究科に短期留学しました。
滞在中は千葉大学工学研究科の教員による英語セミナーの受講、研究室見学、日本科学未来館見学、理化学研究所仁科加速器研究センターの見学を行い、日本の科学技術研究の現場体験を通じて日中間の科学技術交流を深めました。このプログラムは、両大学に設置された千葉大学・上海交通大学国際共同研究センターが企画・実施したものです。
初日 8 月 3 日午後、上海交通大学の大学院生 10 名が予定通り成田空港に到着しました。翌 2 日目 8 月 4 日午前中に千葉大学西千葉キャンパスにて本プログラムのガイダンスでプログラムは本格的に幕を開け、午後からは早速、劉浩教授と田中博人特任助教によるバイオメカニクスとバイオミメティクスに関する英語セミナーを受講しました。その後は劉研究室を見学し、案内役の千葉大生と英語によるディスカッションを通して両大学生の国際交流が深まりました。
3 日目の 8 月 5 日は、埼玉県和光市にある理化学研究所仁科加速器研究センターを見学し、日本の最先端研究施設の現場を体験しました。
4 日目 8 月 6 日は、再び千葉大学にて橋本研也教授による先端アナログ高周波回路に関する英語セミナーと兪文偉教授によるバイオメディカルデバイスに関する英語セミナーの受講、および両研究室の見学を行いました。
5 日目 8 月 7 日は、お台場の JST 日本科学未来館を訪問し、2 足歩行ロボットや会話ロボットなどのデモンストレーションを見学しました。その後は各自で東京都内を観光し、日本の都市生活感を自分自身で自由に体感できたようです。
6日目 8 月 8 日は、並木明夫准教授によるハンド・アームロボットに関する英語セミナーと研究室見学、坪田健一准教授による人体バイオメカニクスシミュレーションに関する英語セミナーを実施しました。同日夕方の修了式を以てプログラムは閉幕し、翌 9 日に成田空港から帰国の途につきました。
修了式直後に実施したアンケート調査によると、参加した留学生全員がこのプログラムに満足しており、特に千葉大学でのセミナーと研究室見学が深く印象に残ったようでした。複数の参加者が千葉大学と教員の雰囲気と質が良いとコメントしています。逆に、本プログラムに対する要望としては、日本の文化・歴史・伝統に触れられる体験もしたいというコメントが複数ありました。
総じて、7日間という限られた期間の中で、千葉大学に短期留学することで将来を担う日中の学生が国際的に科学技術交流を深めるという本プログラムの目的は達成できたと言えます。