2014年度活動レポート(一般公募コース)第43号
ラオス保健科学大学の学生が4分野で研修(熊本大学薬学部その3)
熊本大学薬学部薬用資源エコフロンティアセンター 矢原正治
さくらサイエンスプログラムで熊本大学薬学部に招へいされたラオス保健科学大学の学生10人と教員1人の研修プログラムは順調に進みました。
1日目~4日目は、1日2限~4限(1限が90分)で、研修を予定通り行いました。研修を行ったのは11分野、他に、3日目午後は、昼食に寿司を食べました。
その後で熊本市内の環境衛生の調査のため市内電車に乗り、水前寺公園、熊本城、繁華街を見学しました。
4日目は午後から、学生・一般の方との談話会、親睦会(全員で28名参加)、5日目は水俣病と環境衛生・医療の勉強をしに国立水俣病研究センター・病院などへ見学に行きました。
6日目は、阿蘇山とその周辺の自然環境保全と文化を体感しに出かけました。
大学での研修は、30分説明の講義、60分見学・実習を行い、多くの体験が出来たと思います。最先端の機器を見せてもらったり、実習では手が震えながらもオートピペットを操作したりいろんな体験・見学をさせていただきました。
熊本市内の環境衛生の調査は、水前寺公園の美しさに見ほれていました。鯉に餌をやると一杯集まってくるので大喜び、熊本城はラオスのお寺と同じようにデッカいのに驚き、天守閣の頂上(6階建)まで歩いて登りました。
着物の試着をして日本の昔の文化を楽しんでいました。暑い日だったので「かき氷」と「蜂楽饅頭」を食べに、繁華街など、ゴミが少ないのに感心していました。
水俣では、水俣病に関連した施設を見学、実際にメチル水銀の抽出方法、脳神経への影響等、顕微鏡と実技を交えての研修を行いました。また、髪を提供し水銀の量を測定してくれることになりました。
病院では日本で2台しかない、脳の神経の状態を微細電極で調べる機械を見せていただきました。環境保全の大切さ、これから起こるかもしれないラオスでの工業からの環境汚染をどのように防ぐかなど、大変印象に残ったのではと思います。
阿蘇山の自然環境保全と文化の体験は、阿蘇が1000年にわたりどのように草原を保護してきたかの説明をしてもらいました。ラオスの自然環境保護の必要性を感じてもらえたかもしれません。
また、阿蘇の田楽を食べ、白川水源で水を飲み、草原の赤牛を見、ソフトクリーム、いきなり団子、たこ焼きを食べて、満喫した一日だったと思います。阿蘇火口がレベル2の規制で見学できなかったのが残念でした。
帰国の日は、早朝に起床して福岡空港へ移動。修了証書授与式を行い、10時30分発で離日し無事、帰国しました。
裏方で頑張ってくれた、日本語・英語の堪能な、ハリデブコタ助教(HIGOプログラム、薬用植物学分野で研究、ネパール人)に感謝します。
参加してくれた学生、その友人が、卒業後、一人でも多く、熊本大学に大学院生で留学し、研究・勉強をしてくれることを願っています。