2014年度活動レポート(一般公募コース)第244号
情報科学分野での研究活動を通じたバンドン工科大学学生との交流推進
北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科
さくらサイエンスプログラムにより,2014年10月20日~11月19日の1カ月間(当該事業によるサポートは3週間),学術交流協定校であるバンドン工科大学の学生10名(学部生9名,大学院生1名)が来日し,一緒に研究活動を行った。
バンドン工科大学とは,2010年4月に学術交流協定を締結し,これまで,バンドン工科大学での合同セミナー,本学での合同セミナー,インターンシップ受入れ等の実績を重ね,正規課程学生の受入れにも至っている。
飯田研究室では,バンドン工科大学との共同研究を通して,設計者目線の新たなゲーム理論の基礎モデルを考案した。また,ゲームにおけるスリル感を定式化する試みを,ボードゲームからスポーツや様々なゲームへと発展させた。さらに,これらの研究成果を国際会議論文やジャーナル論文に共同発表した実績がある。
今回のバンドン工科大学との交流のねらいとしては,以下のとおりである。
(1)本学とバンドン工科大学との情報科学分野での共同研究の推進
(2)情報科学分野の共同研究を通じた学生間の国際的なネットワーク構築
(3)招へい学生の日本文化等への理解
学生達には,あらかじめ希望する研究内容を聞き,本学教員の研究とのマッチング作業を行っていたため,我々の研究室が所属する人工知能領域の他,ソフトウェア科学領域,理論情報科学領域,人間情報処理領域の研究室でも学生を受け入れ,最先端のトピックに焦点を当てて,本学の教員及び学生と研究活動を行った。
学生を受け入れた研究室の一つである前園研究室では,スーパーコンピュータに相当する性能の計算機を手作りし,シミュレーション科学的な応用に関する研究を共同で実施した。
また,プログラム実施期間中に訪問した大阪市立科学館では,参加者らは日本における科学啓蒙のための環境作りに強いインパクトを持ったようである。一つ一つの展示物に驚きと素晴らしさを感じていた。道中,いろいろな景色を楽しむことができたのも大変よかった。
最後に,このプログラムに参加した学生達からは,この素晴らしい機会が与えられたことに対する感謝のメールが届いた。全参加者から非常に有意義であったという感想を得ることができ,このような機会を与えていただいた科学技術振興機構,その他協力スタッフに心からお礼を申し上げます。