2014年度 活動レポート 第20号:公益財団法人 国際科学振興財団(2)

2014年度活動レポート(一般公募コース)第20号

多くの感動と成果を残した学術交流

公益財団法人 国際科学振興財団の活動報告-その2

さくらサイエンスプログラムで招へいされたマカオ大学一行15人は、8月2日(土)までの7日間、本財団のプログラムを無事こなし、学生たちはそれぞれ成果を携えて無事帰国した。前回報告した「その1」の続編を「その2」として報告する。

独立行政法人・産業技術総合研究所(AIST)では、日本最大級の研究機関として進める多様な取り組みについてレクチャーを受けるとともに、様々な研究開発のアウトプットに触れることができた。Landsat8とGoogle Earth のコラボは、プラグラム最終日の成果プレゼンでも取り上げられた。

岡田主席研究員による分子遺伝学の講義の主題は、生きた化石として知られるシーラカンス。岡田博士は昨年、全ゲノム解析でシーラカンスが魚類と四足動物の中間に位置することを解明し、内外から高い評価を受けた。
標本も世界に類例を見ない。学生から「4億年前と形態が変わっていない理由はなんでしょうか?」と質問された岡田博士は「DNAの進化速度が遅いことと相関している」と回答していた。

 

KEKでは2008年、ノーベル物理学賞を受賞した小林・益川両氏の理論的検証を行なったB-Factoryについて学ぶとともに、さらに性能の向上を期して改造中の Super KEKBを間近に視察した。

また、原子・分子の世界を見ることが可能な大型顕微鏡とも言える Photon Factoryを見学した。

 

全プログラム終了後、学生自身による成果発表会を開いた。3チームからロボットスーツHALの活用、衛星データ活用による災害予知、睡眠医科学の応用が取り上げられた。

 

交流会で「手巻き寿司」が登場すると、日本食の変わった食べ方として会場が沸いた。先端科学技術館@TEPIA(外苑前)を訪問し、かわいいロボットを見ておもわずにっこりする場面もあった。

 
 

参加者からの声(アンケートから抜粋)

  • おもしろくてとても有益で実り多いものだった。
  • 日本の文化と科学技術の実力に凄く魅力を感じた。日本文化、民族性、研究に打ち込む姿勢、底力に感動した。とても勉強になった。
  • FAISの招待でこのプログラムに参加出来たことを感謝している。将来、もっと多くの学生が日本を見学できたらと思う。
  • 日本の科学技術にとても感動した。日本の研究者と共同研究を行う機会があればと思う。日本にいる時間がとても良かった。たくさんの事を学ぶことが出来た。もし可能であれば、また参加出来たら良いなと思う。なぜなら、大きな工業施設を訪問客と観光客はめったに見ることができないから。
  • 日本の文化をもっと知り、日本の科学技術を学びたい。毎日のスケジュールからその心遣いを感じることが出来る。とても感謝している。ありがとうございます。
  • 今回は留学生として参加したが、次は研究者として参加したい。
  • 日本で最先端の応用科学技術を学びたい。
  • 将来、日本で仕事をしてみたい。
  • 私の専門に関する機構を訪問したことで、日本の先進的な技術を見ることが出来た。将来、この様な研究グループに参加できたらと思う。
  • とてもおもしろかった。また来ることがあればと思う。
  • 日本に来る前、明確なスケジュール内容を知ることが出来れば、事前に予習できるためより大きな成果を得られると思う。
  • 仕事について研究を行いつつ日本ともっと交流を深めたい。このプログラムにより日本に関するいろんな知識を深めることができ、そして交流することができ、とても感謝している。