甘粛農業大学GANSU AGRICULTURAL UNIVERSITY
大学概要
甘粛農業大学は教育部学部教育評価の優秀大学であり、農業部と甘粛省政府が共同で設立した大学で、国家中西部重点100大学の一つで、その前身は1946年10月蘭州に設立された国立獣医学院である。1950年に西北獣医学院に改名。1951年に西北畜牧獣医学院に改名。1958年に建設計画中の甘粛農学院と合併して甘粛農業大学となった。
大学は蘭州市安寧区にあり、敷地面積は165万平方メートル、建築面積は69万平方メートル。現在学院(教学部門)21、専門学部58があり、動物医学など5つの特色ある国家級専門課程、国家級重点学科(草業科学)1、農業部重点学科1、省級重点学科13がある。またポストドクター流動ステーション5、一級学科博士学位授与拠点6、二級学科博士学位授権拠点26,一級学科修士学位授権拠点14、二級学科修士学位授権拠点66、専門学位授権種別5(授権分野15)がある。さらに国家重点ラボラトリ育成基地1、国家級実験教育モデルセンター1、省級実験教育モデルセンター6、省部共同設立・省級重点ラボラトリ(工学センター)33がある。
大学の教職員は1400人あまり、専任教師1100人あまり、そのうち高級の職位を持つのは495人。国務院学位委員会学科評議会メンバー3人、国家「百千万人人材プロジェクト」一・二級4人、「国家傑出した専門人材」1人、教育部「新世紀優秀人材サポート計画」対象者2人、農業部「全国農業科学技術普及モデル」1人。「甘粛省科学技術功労者」「隴人驕子(甘粛省優秀者)」各1人、甘粛省特任科学技術専門家4人、リーダー人才30人。突出貢献専門家、特別手当専門家、教育名家など74人を有する。
大学は1953年から大学院生を受け入れ、我が国第一陣の学士・修士学位授与大学、第二陣博士学位授与大学となった。現在学部生16000人あまり、修士・博士課程2600人あまり。これまで、各種高級専門人材11万人以上を育成し、その中には中国人で初めて英国王立協会院士となった楊子恒、中国科学院院士・尚永豊、中国工程院院士・南志標、傑出した女性科学者・陳化蘭など多くの同窓生を含む。
「十二五(第十二次5ヵ年計画)」以降、大学は各種プロジェクト1800項目以上を受託し、総経費は4億1900万元で、146項目の成果が賞を受け、そのうち省・部級賞は70項目、特許授権は349項目である。専門書224部を出版し、国内外学術雑誌に発表された論文6100篇あまり、そのうちSCI収録論文は490篇以上である。現在、大学は国家「863」「973」計画、国家科学技術サポート計画、国家自然(社会)科学基金など国家級プロジェクト490項目あまりを受託し、植物科学、動植物育種、乾燥地農業、設備農業、循環農業、節水農業、動物の健康飼育、バイオテクノロジー、農産物加工などにおいて一連の大きな研究成果を上げている。
大学は国際交流と協力を重視し、アメリカ、オーストラリア、イギリス、ロシア、日本、エジプトなどの50以上の大学・科学研究機関と学術交流関係を結び、双方の学者の相互視察訪問、科学研究協力や教師派遣研修、留学を実施し、アメリカと「中米草地牧畜業持続可能な発展研究センター」を設立した。「中米1+2+1人才育成計画」などの協力教育プロジェクトの実施により、本学学生は優秀な国際教育資源を活用し、見聞を広め、能力を高めている。
71年間の努力と発展により、大学は「敦品励学,篤志允能(品格を持ち勉学に励み、志を持ち向上する)」を校訓とし、「勤勉で厳密、刷新を求める」優秀な校風を形成した。出身者たちは「たゆまず向上し、努力して貢献する」との甘農精神を発揚し、人材育成、科学技術、社会貢献、文化伝承と革新の面に顕著な功績を上げ、甘粛省・西部地域の経済建設、社会発展に強力な知的サポートと人材の保障を提供し、我が国の大学における農業教育の発展に大きな貢献をした。
出展分野
- ライフサイエンス
出展内容
トウモロコシ育種
花序連鎖分子マーカートウモロコシ花序の耐干ばつ性に関するmeta-QTL検査
雄花・雌花の花序の性状は、トウモロコシの耐干ばつ性と密接に関連する。2組のF2:3家系の雄穂の分けつ数QTLを分析し、水分の多い環境で処理したところ、トウモロコシ第7染色体Bin7.00のumc2177とumc1378マーカーの間にトウモロコシ雄穂分けつ数をコントロールする主要QTL(qTBN-Ch.7-1)が存在するのを発見した。この2組のSSRマーカーを利用すれば測定予定のトウモロコシに予測を行うことができ、予想される単株を残し、選択目標を明確にでき、また環境の影響を受けず、簡単に実行でき、選択効率が高い。この研究は分子マーカーを補助として選抜育種によりトウモロコシの耐干ばつ性を改善し、スピーディで効果的な育種材料の選抜ができ、候補トウモロコシの育種利用価値の向上に大きな意義がある。
利用分野:
分子マーカーを補助とした選抜育種
黄土高原旱作雨養農業区におけるリンゴ矮化密植果樹園モデル
「黄土高原雨養農業区リンゴ最適化果樹園モデル研究」の成果は、乾燥地のリンゴの最適な果樹園モデル、受粉専用樹木の導入、評価と普及の確立である。各地で土壌条件、地形、降水量、灌漑条件が違うため、短枝品種-強勢台木、普通品種-矮性中間台木-強勢台木、普通品種-矮性台木の三種の矮化密植果樹園モデルと技術を確立した。元帥系、フジ系のために7種の専用授粉品種を導入・選択した。
利用分野:
リンゴの優良矮化台木の選抜育種、抗連作台木の選抜