東南大学SOUTHEAST UNIVERSITY
大学概要
東南大学は中央政府直轄、教育部直属の「985プロジェクト」と「211プロジェクト」に指定される重点大学である。本校は歴史文化都市である南京市に位置し、百年以上の歴史がある。また工科系を主な特色とし、理学、工学、医学、文学、法学、哲学、教育学、経済学、管理学、芸術学など多くの学科を設ける研究型総合大学に成長している。全日制在校生は32000人余り、うち大学院生が14000人余り在籍している。専任教師は2659人。目下本校は29の学部、75の学部専門を設けており、5つの国家一級重点学科(15の二級学科を含む)、5つの国家二級重点学科、30のポストドクターワークステーションを有する。また、3つの国家重点実験室、5つの国家工学研究センターと国家工学技術研究センター、38の教育部および省級重点実験室と工学研究センターを有する。現在工学、材料科学、数学、物理学、化学、臨床医学、コンピュータ科学など7つの学科の基本科学指標(ESI)は、世界の高等教育機関工学部ランキングの上位1%以内にランクインしている。なかでも工学は世界75位で、ESIは同ランキング上位0.1%以内に入っている。オーストラリアのモナシュ大学との協力による東南大学―モナシュ大学蘇州連合研究学院は教育部が批准した初の中外連合研究院で、すでに英国ケンブリッジ大学、米国マサチューセッツ工科大学、メリーランド大学、リーハイ大学、スイス連邦工科大学チューリッヒ校、日本の東北大学、ドイツミュンヘン工科大学、ウルム大学、オーストラリアモナシュ大学、フランスレンヌ第1大学など100以上の大学・研究機関と交流協定を結んでいる。100以上の国々から1600人余りの留学生が在籍し、うち学部生は1200人余りいる。また本校は米国とベラルーシに孔子学院を3校設けている。
出展大学の産学連携の仕組みなど
東南大学は「科技創新、科教興国(科学技術のイノベーションを図り、科学技術教育によって国を興す)」を使命とし、「国と地域の経済建設および社会発展を結びつけるという道を揺るぎなく歩む」ことを本校の成長戦略として掲げている。そして国民経済と社会発展のニーズに立脚し、基礎研究、応用基礎研究、重大戦略的ハイテク研究を積極的に展開しており、すでに国内外で社会的影響力のある重要なハイテク研究機関となっている。本校の地方経済建設における成果は目覚しく、2012年~2014年の3年間において年約3000項目の科学研究プロジェクトを担い、研究費はそれぞれ13億6100万元、15億3600万元、16億5800万元で、このうち55%が産学研連携費となっている。2014年の特許申請件数は1914件、うち704件が特許を取得しており、この数は全国の大学でもトップクラスである。江蘇省内の大学の科学技術研究が同省に与えた貢献度を調査した統計データに基づくと、本校は7項目の指数においていずれもトップクラスを誇っている。産学研連携の推進においては、本校は産学研連携のプラットフォーム建設、産学研連携の長期メカニズムの構築に力を入れている。国内外の90余りの大手企業と大学企業産学研連携合同研究開発センターを共同建設し、深セン、蘇州、無錫、常州、鎮江、塩城、揚州といった都市で地方研究院を設立している。東南大学技術転移センターはすでに国の技術転移分野の模範機関となり、また江蘇省大学技術転移センターの模範機関となっており、数十の都市で技術転移支センターを構えている。東南大学国家大学科学技術パークは科学技術成果の転換と戦略的新興産業のインキュベータープラットフォームとして、「1パーク多エリア、資源共有、異なる分野、特色豊かな」をパークの主旨に科学技術パークの建設と発展に取り組んでおり、江蘇金智科学技術有限公司や途牛旅遊網、江蘇東大集積回路システムエンジニアリング技術有限公司、南京三宝科学技術集団有限公司などを代表とする多くのハイテク企業を育んできた。東南大学国家大学科学技術パーク大学生イノベーション創業センターは2010年10月に科学技術部、教育部に中国第1陣の「大学生科学技術創業実習基地」に指定されている。
出展分野
出展内容
フォトニック・マイクロスフェア・バイオチップ(Photonic microsphere bio chip)
フォトニック結晶の構造色を利用し、生体分子をコーディングする。複数の構造色を通じ、試料中の複数の成分を同時に検出できるほか、96ウェルマイクロプレートを使い、ハイスループット検出を実現。必要な試料量および検出コストを大幅に削減した。フォトニック結晶の構造色は、ナノ粒子の秩序構造の光の反射と干渉によるものであるため、フォトニック・マイクロスフェアの検出感度は現在市販されている蛍光カラーコーディング・マイクロスフェアを大幅に上回るほか、比類ない安定性を持つ。
応用領域:疾病診断や食品安全検査、検疫など幅広い分野で用いられている
ブロードバンドモバイル通信の容量漸近伝送技術および産業化
同技術は、マルチアンテナブロードバンド・モバイル通信環境下の容量が、固有モード伝送時の水準に達することを示し、一般化マルチ搬送波・ユニバーサルマルチアンテナ伝送・ツインターボ反復レシーバなど一連のコア技術に基づいて、ブロードバンドモバイル通信容量の漸近理論・技術の工学分野での実践および一定規模の実用化・産業化を実現した。コア技術指標は業界をリードする水準に達している。
夏暑冬寒地域の建築物の冷房、除湿、暖房一体化高効率処理技術と設備
(1) 液体乾燥剤と放射冷房を一体化させた、暑さと湿度を個々に処理する冷却空調技術
(2) 建築物の放射冷暖房および家庭用温水の統合供給技術
(3) ソーラーエネルギーに基づく複合熱源式統合冷暖房供給技術――により、システムのエネルギー効率を大幅に向上。夏暑冬寒地域における冷房、除湿、暖房、家庭用温水の統合供給技術により、全体的なエネルギー効率が50%以上向上した。
応用領域:冷却空調分野
光搬送波の散乱・反射に基づく光ファイバ振動検出システム
同システムは、光時間領域の後方散乱・反射、全光ファイバ微分干渉、波長分割多重(WDM)融合技術により、光ファイバに沿った微弱振動信号の広範囲かつ連続的な感知と測位を実現した。微分干渉センサー信号検出光路、ダイナミックトレース補償アルゴリズム、相還元アルゴリズムを確立し、微弱振動ポイントの広範囲・高分解能の測位を実現。BRFニューラルネットワークとウェーブレットパケット変換を結合させたパターン認識アルゴリズムにより、外部からの妨害の精確な識別と、安定したシールドを確立した。
- 高い信頼性と安定性、低い誤報率(5%)、報告漏れゼロ
- 高い知覚感度。最小0.07uεのひずみまで感知できる
- 感知範囲は50キロメートル、連続的で死角無し
- 高分解能の測位。測位精度は10メートル未満
- 振動を精確に分類して識別、識別率は95%を上回る
- 振動に迅速に対応、反応速度は2秒未満
- 低いメンテナンスコスト、高いコストパフォーマンス
応用領域:境界の安全防備、パイプラインの保護