中国農業大学CHINA AGRICULTURAL UNIVERSITY
大学概要
中国農業大学は、中国の現代農業分野における高等教育機関の草分けである。1905年に京師大学堂農科大学として創立された後、1949年9月に北京大学農学院、清華大学農学院、華北大学農学院の合併により北京農業大学となり、さらに1995年9月、国務院の承認を経て北京農業工程大学と合併して中国農業大学となった。
百年を超える歴史を経て、中国農業大学は農学・生命科学・農業工学を強みとする研究型大学へと発展し、農業及び生命科学、資源及び環境科学、情報及びコンピューター科学、農業工学及び自動化科学、経営及び社会科学など、相互補完により大学の得意分野を生かした学科群を形成している。
出展大学の産学連携の仕組みなど
中国農業大学は、常に「地に足をつけて高みを目指す」をモットーに、中国の課題である「三農問題(農業・農村・農民をめぐる社会的課題)」や農業分野の重要課題を踏まえ、これら課題の解決を本学の使命と位置付け、技術普及や研究成果の応用、カウンターパート式地方支援、貧困対策、民間人材の育成などに力を注いでいる。
本学は科学技術サービス提供の仕組みづくりの模索に力を入れ、研究成果の産業応用を加速している。民間向けサービス能力の更なる向上のため「新農村発展研究院」を設立するとともに、「158プロジェクト」を打ち出し、「北京に立脚しつつ、全国のために奉仕する」を旨とし、中国の特色ある大学発の新しい公益型農業技術普及モデルの構築を目指している。協力先は全国30の省・市・自治区・直轄市に及び、第12次五カ年計画以降のみで既に2000件余りの横断的提携契約を締結、投入資金は6億元余りに上る。
出展分野
出展内容
生乳及び乳製品のメラミン等急速検査装置
中国の食の安全にかかる現状を踏まえ、本学はメラミン、β-ラクタマーゼアフラトキシン 、クレンブテロールなど30種余りの物質を検出するための急速検査試薬キットと金コロイド検査カードを開発した。うち20余りの製品は、農業部の承認登録番号をすでに取得し、中国農業大学の食品安全検査分野の産業化拠点である北京維徳維康生物技術有限公司において産業化を実現した。
応用領域:上記製品は、国家動物用医薬品残留モニタリング計画、農業部無公害食品行動計画、国家FDA食品安心プロジェクトのほか、伊利グループ・北京三元・南京雨潤など大手畜産・食品加工会社の定例検査に利用されている。また、北京五輪や建国六十周年閲兵式、メラミン特別対策事業、広州アジア大会などのビッグイベントにおける食品品質検査にも利用された。
食品非加熱加工技術及び設備
独自の研究開発やリソース統合によるイノベーションを経て、大容量加圧容器(体積200L)による二方密閉直圧式自動密封技術や、大流量の水を圧媒液とする自動増減圧(圧力700MPa)制御技術、耐圧材料及び構造の最適システム設計技術、「油-水」混合加圧・「高—低」圧システムの制御及び自動モニタリング制御技術など、コアとなる技術のブレークスルーを実現し、大型ピストンシリンダ熱嵌合式高圧容器による新加工技術を開発。水を圧媒とする間接加圧方式、プレスフレーム直圧方式を採用し、スマート化を実現した大容量の商業用(生産能力1トン/h)食品超高圧加工装置を初めて製造。国産化率は95%に達し、独自の知的財産権を獲得している。
応用領域:他に先駆けて系統的研究を行い、野菜、黄桃缶詰、イチゴジュース、にんじんジュース、ラズベリージュース、キムチといった伝統食、及び中華料理等を用いた軍用即席食品をつくるため超高圧加工技術・プロセスを開発した。また食品加工における超高圧技術の産業化に向けて基礎データを提供し、中国初となる超高圧技術の開発・応用を実現した。