- 日程:
- 2012年9月28日(金)10:20~12:00
- 会場:
- 東京国際フォーラム ガラス棟6F G502会議室
- 概要:
- 中国の理工系大学は、積極的に産業化につながる研究開発を行い、ベンチャー企業とその担い手を輩出、中国のイノベーション活動の主体となって、急成長する中国経済を牽引しています。他方、基礎研究や人材育成など大学本来の役割との両立について、道を探りつつあります。第12次5カ年計画では、「政府による科学技術資源面での企業支援を強化し、企業主体、市場志向、産学研連携の技術イノベーション体制づくりを急ぐ」とされていて、中国の大学における研究開発・産学連携及び工学教育の在り方全般に関する変革が求められています。
一方、日本では従来、企業がイノベーション活動の主体となってきました。今後の厳しいグローバルイノベーション社会において、大学における工学研究・教育の在り方に関する再検討が求められています。本セミナーでは、日中大学のリーダー、研究機関や企業のトップが、大学の工学研究・教育の在り方についての考え方や今後どうすべきかについて議論します。
● 松本洋一郎(マツモト ヨウイチロウ)
1949年生まれ。1977年に東京大学にて博士(工学)取得後、同大学工学部講師に着任。1978年から同学部 助教授、1992年から同学部教授(現在は組織変更により大学院工学系研究科教授)。2004年大学院工学系研究科副研究科長、2006年同研究科研究科長、2008年東京大学総長特任補佐(副学長)を務め、2009年より現職。専門分野は流体工学、計算力学、分子動力学、希薄気体力学、ミクロ熱流体力学、気泡力学、混相流、キャビテーション、流体工学の医療応用、知の構造化など。国内外の学会で幅広く活動し、日本流体学会会長なども務める。現在は日本工学教育協会会長。その他、日本学術会議会員、日本機械学会フェロー、米国機械学会フェロー(終身会員)など。日本機械学会賞論文賞(1992年、1998年、2007年、2011年)、米国機械学会Calvin W. Rice Award(2005年)Ted Belytschko Applied Mechanics Award in (2010年)受賞。
● 真壁利明(マカベ トシアキ)
1947年生まれ。1970年慶應義塾大学工学部卒業。1972年大学院工学研究科博士課程修了。1975年同博士課程単位取得退学。1975年慶應義塾大学工学部助手。その後、専任講師、助教授を経て1991年理工学部教授。1995年から2000年まで理工学部電子工学科(電気工学科)主任。2001年から2004年まで大学院理工学研究科総合デザイン工学専攻 専攻長。2007年から2009年まで理工学部長・大学院理工学研究科委員長。2009年から慶應義塾常任理事。 専門領域「プラズマエレクトロニクス」。工学博士。
● 生駒俊明(イコマ トシアキ)
1941年東京生まれ。1968年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。1982年東京大学教授生産技術研究所、1997年日本テキサス・インスツルメンツ株式会社代表取締役社長、2002年同代表取締役会長、一橋大学大学院国際企業戦略研究科客員教授、産業再生機構監査役、独立行政法人科学技術振興機構上席フェロー、同研究開発戦略センター長などを歴任。2005年キャノン株式会社顧問、総合R&D本部長、光学機器事業本部長を歴任。2011年より現職。
● 謝維和(シエ ウィヘ)
清華大学副学長、博士指導教員、教育研究所所長、著名な教育社会学者、第十一回全国人民大会代表。1982年アモイ大学哲学部で学士号を取得。1982年から1985年までアモイ大学哲学部、南京大学哲学部で修士課程を履修し、1988年博士号を取得。現在、中国教育発展戦略学会副会長、中国教育国際交流協会常務理事、中国高等教育管理研究会副理事長、中国高等教育評価研究会副理事長、中国高等教育学会学術委員会委員、全国高等教育管理研究会副理事長、全国高等学校生徒募集・就職研究会副理事長、全国高等学校教学研究会副理事長、全国高校通信教育協力グループ副グループ長、教育部教育科学研究計画高等教育学科審議グループグループ長、教育部普通高等学校教学工作評価専門家委員会副主任等の職務を兼任。
● 劉慶(リュウ チン)
工学博士、教授、博士生指導教員、長江学者客員教授。国家マグネシウム合金工程技術研究センター常務副主任。また、中国金属学会理事、中国材料研究学会理事、中国計器機能材料学会副理事長、中国青年材料工作委員会副主任、中国機械工程学会材料分会常務理事、教育部科学技術委員会国防学部委員を兼任。オーストラリア国立軽金属研究センター国際技術委員会、アルミニウム合金国際会議(ICAA)国際専門家委員会、『Metall.& Mater. Trans.』編集委員会のメンバー、国家重大基礎研究「973」計画「高性能マグネシウム合金材料」プロジェクトの首席科学家。
1984年重慶大学で学士号を取得し、1987年から1991年にハルビン工業大学で修士号・博士号を取得した。1987年からハルビン工業大学で助教授・講師として教鞭をとり、1991年北京科技大学博士研究員、1992年副教授。1993年から2000年まで、デンマークのRisø国家実験室材料研究部で研究を行い、Visiting Scientist、Senior Scientist(1995)に指定された。1999年清華大学材料科学・工学部の教授、博士指導教員となり、清華大学金属材料研究所所長、教育部先進材料重点実験室副主任を兼任。2006年重慶大学材料科学・工程学院の院長に就任。2010年重慶大学学長助理、材料科学・工程学院院長に就任。2011年より、重慶大学党委員会常務委員、副学長に就任。
● 李俊傑(リ ジュンジェ)
1992年大連理工大学で博士号(水利施設構造工学)を修得。1997年教授に昇格し、2001年に博士課程院生指導教官になる。2002年に同大科学技術処処長に就任、2006年には同大校長補佐、同大産業投資有限公司取締役会長を務め、科学技術管理・科学技術成果の実用化を担当する。同時に大連理工大学・七賢嶺国家大学科学技術パーク管理委員会主任、大連理工大学技術移転センター主任を兼任、2011年からは大連理工大学副学長を務め、図書館、ネットワーク・情報化、技術開発、科学技術産業を受け持つ。
● 辻篤子(ツジ アツコ)
1976年、東京大学教養学部科学史科学哲学分科卒業、79年、朝日新聞社入社、東京本社科学部、科学朝日編集部、アエラ発行室、アメリカ総局などを経て、2004年から現職、科学技術、医療など担当。1989年、マサチューセッツ工科大学ナイト科学ジャーナリズムフェロー。