- 日程:
- 2012年9月28日(金)10:20~12:00
- 会場:
- 東京国際フォーラム ホールD7
- 概要:
- 中国で研究開発や大学との連携を試みる日本企業を対象に、実例やデータを示しながら、中国での知財問題の現状、企業活動を行う上での戦略のあり方などについて講演者から報告した後、質疑応答を行います。
- 背景:
- 中国はすでに、実用新案、意匠、商標の出願件数で世界一となり、特許出願件数でも2013年に米国を抜くと予想されています。一方で、中国では毎年、米国の2倍以上、日本の100倍の知財紛争が起きています。中国に進出した企業にとって、知的財産戦略は避けては通れない課題となっています。
● 馬場 錬成(ババ レンセイ)
読売新聞社論説委員から東京理科大学知財専門職大学院(MIP)教授を経て、現在特定非営利活動法人21世紀構想研究会理事長。国の知財政策、企業の知財戦略、中国の知財動向を研究テーマに、幅広く活動している。特に、産業の進展と知財や模倣品の動向に注目しながら、現場を重視する取材活動をしている。知財、産学連携などを扱う著書が多数あり、近著は「大村智」(中央公論新社)。
● 谷山 稔男(タニヤマ トシオ)
1989年に特許庁に入庁し、科学技術庁(当時)、工業所有権制度改正審議室、ジェトロ北京事務所などを経て、2012年4月、特許審査第一部事務機器の審査長に就任。
中国駐在中は、知的財産権部長として日本企業の知財戦略と中国の知財動向などを調査・分析。復旦大学にて技術移転に関する講演を行うなど、中国の大学における知財活動や産学連携活動にも知見を有する。
● 秋田 信行(アキタ ノブユキ)
ソニー株式会社知的財産渉外部統括部長を経て、 株式会社ワコム法務・知的財産部GMとして現在に至る。現在、特許出願、権利形成、侵害品に対する権利行使、一般法務、契約を含む、幅広い法務知財業務に従事する。関与案件として、競合タブレットメーカーへの米中特許侵害訴訟の遂行のほか、ソニー時代のVTR/CTV特許グローバルライセンス/権利行使、Mini ディスク等の標準化ライセンス、IEEE1394パテント・プール形成、中国AVS規格パテント・プール形成サポートなどがある。
● 韓 明星(カン メイセイ)
中国特許制度が施行される直前にあたる1984年の中国弁理士の第一期生。中国特許事務所で10年間勤務した後、韓国サンスン電子知的財産部の特許顧問として10年間勤務。2003年、北京銘碩国際特許事務所設立。中国弁理士会理事、国際保護知識産権協会(AIPPI)、国際許可貿易工作者協会(LES)会員。日本知財学会で、2010年、2011年に中国の知財動向などの研究成果を発表している。特許ライセンス契約の締結、関連法律コンサルティング、産学連携などの分野において、幅広く活動している。
講演テーマ・内容
2008年中国は「国家知的財産戦略要綱」策定・実施、2011年の特許出願数既に世界第二位になっている。このような劇的な変化の時代背景を探ると共に、中国企業及び大学の知財動向から、今後の対中国知財前略における実務課題を提示する。