第3回 日本-ASEAN大学交流会開催報告
~人材循環と共創による日本とASEAN大学間連携の深化~

開催報告

開催概要

開催日時 2026年8月22日(土)13:00-17:30
開催場所 ホテルメトロポリタンエドモンド東京
主催 国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)

国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)は2026年8月22日、「第三回日本-ASEAN大学交流会 ~人材循環と共創による日本とASEAN大学間連携の深化~」をホテルメトロポリタンエドモンド東京(東京都千代田区)にて開催しました。

日本―ASEAN大学交流会写真1

日本とASEANはこれまで多層的な協力関係を築いてきましたが、科学技術の急速な進展、教育・研究環境の変化、持続可能な社会の実現といった共通課題への対応に向けては、大学間の戦略的連携と人的交流のさらなる深化が求められています。

本交流会では、日本およびASEA地域の主要大学のリーダーを招き、共通重点分野における国際共同研究の促進、若手研究人材の国際循環・育成、ならびに科学技術協力を支える大学間ネットワークや連携基盤の形成等について対話を行うことにより、地域を越えた大学間の協働関係の強化と、長期的かつ持続的な知的ネットワークの形成を目指しました。

日本―ASEAN大学交流会写真2

開会式では、JST橋本和仁理事長が、2025年10月にASEANへ正式加盟した東ティモールを含むASEAN側10カ国15大学・1機関(ASEAN University Network)、日本側20大学から学長・副学長が参加したことに謝意を表明。そのうえで、本交流会が日本とASEAN双方にとって新たな発見と共創の機会となることへの期待を示すとともに、JSTとして引き続き積極的に支援していく考えを述べました。

また、文部科学省の武田憲昌大臣官房審議官は、日ASEAN科学技術・イノベーション協働連携事業(NEXUS)やさくらサイエンスプログラムに言及し、「これらの取組を通じて、日本とASEANの知の共創とイノベーション創出をさらに加速していきたい」と述べ、交流・協働の一層の推進に期待を寄せました。

JST橋本和仁理事長による開会スピーチ写真
JST橋本和仁理事長による開会スピーチ
文部科学省 武田憲昌大臣官房審議官写真
文部科学省 武田憲昌大臣官房審議官

基調講演では、東京科学大学 高田潤一執行副学長(NEXUS副運営統括)が登壇。自身の経験も交えながら、①研究の卓越性とイノベーションの加速、②次世代グローバル人材の育成、③研究・教育基盤の強化の重要性について話しました。また、その実現に向けた取り組みとして、NEXUSとAUN/SEED-Net(ASEAN工学系高等教育ネットワーク)の事業概要を紹介し、日本とASEANの学術・研究協力の意義を強調しました。

日本―ASEAN基調講演写真

その後の円卓会議では、参加者が2つのグループに分かれ、「研究と人材育成の国際協働の新たな可能性探求」をテーマに討議しました。Aグループは東京科学大学の大竹尚登理事、Bグループは東京都市大学の野城智也学長がそれぞれファシリテーターを務め、日ASEANの大学間連携のさらなる発展に向けた活発な意見交換が行われました。
議論では、大学間連携を進める上での課題として、入学時期の違いなど制度面の問題や、大学間協定締結に伴う事務手続きなど実務面の課題が取り上げられたほか、産業界との連携のあり方についても意見が交わされました。参加者からは、単位互換制度をはじめとする各種手続きの標準化や、各大学の優良事例の共有による制度運用の円滑化の必要性が指摘されたほか、産学連携の促進に向けた多様な提案が示されました。

円卓会議:Aグループ写真
円卓会議:Aグループ
円卓会議:Bグループ写真
円卓会議:Bグループ
円卓会議写真1
円卓会議写真2
円卓会議写真3
円卓会議写真4
円卓会議写真5
円卓会議写真6
円卓会議写真7
円卓会議写真8

また、参加者全員による交流レセプションでは、岡山大学那須保友学長のウィットに富んだ挨拶など、和気藹々とした雰囲気の中で、日ASEANの大学間連携と学術・研究協力をさらに発展させていく意思が改めて確認されました。

日本―ASEAN大学交流会集合写真

プログラム

個別会談 9:30-11:30

※開会に先立ち、日本とASEANの大学の希望に基づき、学長同士の個別会談の場が設けられました。

開会式 13:00-13:45
  • 主催者挨拶  JST理事長 橋本 和仁
  • 来賓挨拶  文部科学省 大臣官房審議官 武田 憲昌
  • 基調講演  東京科学大学 執行役副学長 高田 潤一(NEXUS 副運営統括)
  • Japan-ASEAN Co-creation in Research and Talent Development: Significance, Challenges, and Future Outlook
円卓会議 14:00-17:30

テーマ:「科学技術分野における日印の連携強化に資するさらなる頭脳循環の促進」

■Aグループ
 モデレーター :東京科学大学理事長   大竹 尚登
 コメンテーター:デ・ラサール大学学長  OCA BERNARD FSC

■Bグループ
 モデレーター :東京都市大学学長    野城 智也
 コメンテーター:マレーシア工科大学学長 MOHD SHAFRY BIN MOHD RAHIM

参加者名簿(敬称略)

日本側(20大学)

大阪大学 理事・副学長 林 美加子
岡山大学 学長 那須 保友
お茶の水女子大学 理事・副学長 石井クンツ昌子
金沢大学 副学長 長谷部 徳子
九州工業大学 理事・副学長 美藤 正樹
九州大学 理事・副学長 岩田 健治
京都大学 副学長 河野 泰之
熊本大学 理事・副学長 大谷 順
神戸大学 理事・副学長 玉置 久
静岡大学 理事・副学長 金原 和秀
副学長 粟井 光一郎
芝浦工業大学 副学長 中村 仁
千葉大学 理事 小澤 弘明
筑波大学 副学長 大根田 修
電気通信大学 副学長 高橋 裕樹
東京科学大学 理事長 大竹 尚登
執行役副学長 高田 潤一
東京都市大学 学長 野城 智也
広島大学 理事・副学長 金子 慎治
北海道大学 理事・副学長 石塚 真由美
横浜国立大学 副学長 田名部 元成
早稲田大学 理事 弦間 正彦

ASEAN側(10カ国、15大学・1機関)

ブルネイ
ブルネイ・ダルサラーム大学 学長兼総長 HAZRI KIFLE
カンボジア
カンボジア工科大学 連携・研究担当副学長 LONG BUN
インドネシア
ガジャマダ大学 研究局長 MIRWAN USHADA
バンドン工科大学 学長 DIRGANTARA TATACIPTA
ラオス
ラオス国立大学 副学長 OUNLA SIVANPHENG
マレーシア
マレーシアプトラ大学 学長 AHMAD FARHAN BIN MOHD SADULLAH
マレーシア工科大学 学長 MOHD SHAFRY BIN MOHD RAHIM
マレーシア日本国際工科院 院長 NURULAKMAR ABU HUSAIN
フィリピン
デ・ラサール大学 学長 OCA BERNARD FSC
シンガポール
シンガポール国立大学 副学長 LIAN PIN KOH
タイ
チュラロンコン大学 学長 WILERT PURIWAT
モンクット王工科大学トンブリー校 副学長 CHANTHARASENAWONG CHAWIN
東ティモール
東ティモール国立大学 学長 JOVIANO ANTONIO DA COSTA
ベトナム
ベトナム国家大学ホーチミン市校工科大学 学長 MAI THANH PHONG
日越大学 学長 OANH NGUYEN HOANG
ASEAN University Network KORN RATANAGOSOOM