2017年度 活動レポート 第441号:熊本大学

2017年度活動レポート(一般公募コース)第441号

ミャンマーの若手教員が、現生種による海域環境のモニタリング技術を学ぶ

熊本大学准教授 秋元 和實さんからの報告

2017年11月21日から11月28日の8日間、ミャンマー連邦共和国パテイン大学から教員1名を招へいしました。

パテイン大学とは、2015年に部局間学術交流協定を、2016年に大学間学術・学生交流協定を締結しています。パテイン大学のニュン ペ(Nyunt Phay)学長(当時)から、若い教員(准教授以下)の来日と研修を依頼され、秋元が本事業に申請しました。

写真1
デジタルマイクロスコープによる鑑定・撮影の研修

来日されたニン ニン マン(Hnin Hnin Maung)先生は、同国の始新世の地質と原生生物の有孔虫 (星砂はこのグループ)化石が専門です。先生の希望は、日本における研究・教育・実習について視察と、現生種による海域環境のモニタリング技術の取得でした。

そこで、室内では光学および走査型電子顕微鏡による鑑定・撮影技術の向上、野外 (陸域)では「天草ジオパーク」(本学実習でも利用)の御所浦白亜紀資料館 (展示施設)と地層・化石産地の視察、野外 (海域)では人為的汚染を被った有明海 (諫早湾)・八代海 (水俣湾)の視察を、研修内容としました。

写真2
「天草ジオパーク」の展示施設 (御所浦白亜紀資料館)視察
写真3
有明海 (諫早湾)での底質試料の観察風景

ミャンマー国も地震被害が甚大です。池の水が喪失した水前寺成趣園では、公園の歴史、被災状況、寺院参拝の作法を、英語ガイドが説明をしました。「古今伝授之間」(重要文化財)では、大名庭園を眺め、抹茶と和菓子を楽しみ、文化や研究の展望を話し、親交を深めました。

写真4
抹茶と和菓子の体験

最後に、Maung先生のメール(関係部分のみ)を紹介します。

“I'm so enjoyments in visiting Japan, especially Kumamoto University. I believed that Japanese are the most politeness, helpful, friendly and kindly people. If I have a chance, I'd like to collaborate again with Kumamoto University and Pathein University. I'd like to come again in Kumamoto University. Thank you very much for your invitation, visiting Kumamoto University and Ariake Sea, Yatsushiro Sea and Amakusa Island. I am very interested in the "Japanese Tea" and Japanese Tradation. I also would like to be a distributor of that knowledge for my students and my colleagues. On behalf of my students and my country, I deeply thank the committee to the Japan-Asia Youth Exchange Program in Science” (SAKURA Exchange Program in Science). I do believe that this program is very effective for my country and Pathein University.”

写真5
セミナー終了後の記念撮影