2017年度 活動レポート 第392号:東北大学

2017年度活動レポート(一般公募コース)第392号

風関連災害低減技術に関する東北大学・ハルビン工業大学との交流セミナー

東北大学工学研究科教授 植松康さんからの報告

中国・ハルビン工業大学土木工程学院より10名の学生(学部1年生から博士課程の大学院生まで)および教員1名を2018年2月20日~3月8日の間招聘し、東北大学工学研究科都市・建築学専攻の教員および学生と共にセミナーを実施しました。

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東北大学災害科学国際研究所訪問

メインテーマは風関連災害ですが、東北大学は2011年東日本大震災の被災地の中心に位置する大学であり、震災からの復興に関する様々な研究・活動を行っているので、地震・津波災害も含め、広く防災・減災について学ぶ機会としました。

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陸前高田市「奇跡の一本松」見物
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陸前高田市職員より東日本大震災からの復興の様子を聞く

具体的な活動内容を挙げると、①東北大学内の関連施設(災害科学国際研究所、流体科学研究所、環境科学研究科)訪問、②防災・減災に関する最先端研究施設(防災科学技術研究所雪氷防災研究センター、建材試験センター、清水建設㈱技術研究所)訪問、③東日本大震災の津波被災地訪問・復興現場視察、➃耐風設計が重要となった建築物(ひとめぼれスタジアム宮城やスカイツリー)の見学、⑤仙台近郊にある歴史的建造物の見学、⑥東北大学工学研究科都市・建築学専攻が開発した最先端実験設備(ダウンバーストシミュレーターや実変動風荷重載荷装置)を用いた東北大学学生との共同実験です。

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ひとめぼれスタジアム宮城の見学
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塩釜神社参詣

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ダウンバーストシミュレータ見学
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実変動風荷重載荷装置を用いた実験の準備

これらの活動を通して、我が国の最先端技術について学ぶことができ、今後の研究の大きな糧になったものと期待されます。加えて、東北大学の学生との共同作業や議論を通して両国の技術交流、文化交流もできました。東北大学の学生にとっても視野を広める上で有益な活動になったものと期待されます。

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懇親会での歓談

東北大学工学研究科とハルビン工業大学とは、1996年より部局間学術交流協定を結んでいます。これまで学生や教員の派遣・受け入れにより交流が行われ、両大学の研究の進展に貢献してきました。本事業はそれを更に加速させるものとなったと考えています。今後、交流が益々盛んになり、共同研究へと発展していくことを期待しています。