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活動報告(一般公募コース) 第328号

高校化学グランドコンテストの国際化推進と科学教育

名古屋市立大学からの報告

 名古屋市立大学では、平成29年10月24日から30日までの7日間、台湾の高校2校(Pingtung County Fang Liao Senior High School、Zhong He Senior High School)とシンガポールの高校1校(Hwa Chong Institution)から高校生8名、教員2名を招へいしました。

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招へい高校生、教員と受入れ教職員・大学生チューターたち

<科学技術や文化に関連する施設の見学>

 日本に来るのは初めて!という高校生たちは空港に着いた瞬間からワクワクしている様子でした。到着した翌日にはさっそく熱田神宮や名古屋城、トヨタ産業技術記念館を見学し、その次の日にはJRリニア鉄道館や名古屋市科学館を見学しました。チューターの大学生ともすっかり仲良くなり、話も弾みながらの施設見学となりました。

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トヨタ産業技術記念館を見学 
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名古屋市科学館のプラネタリウム

 熱田神宮では、初めておみくじを引きました。もちろん、日本語は分かりませんからチューターや教員に中国語や英語に訳してもらうのですが、英語が苦手と言っていた高校生の学業欄には「努力あるのみ」、昼の食堂に財布を忘れて警備員さんに見つけてもらった高校生は「失い物見つかる」とあって、神様は何でも知っている、と感心しきりでした。

 プラネタリウムでは、日本語説明は全く分からないながらも一生懸命見る生徒の姿が印象的でした。トヨタ産業技術記念館では、スタッフの方が英語で説明してくれて皆さん真剣に聞き入っていました。

<名古屋市立向陽高等学校国際科学科の生徒との交流>

 名古屋市立向陽高等学校を訪問し、国際科学科1年生の生徒40名と交流を行いました。 日本の高校生たちは、琴の生演奏で歓迎してくれ、まずお互いの高校の紹介などプレゼンしました。スナックタイムには折り紙、コマなど日本の遊びを紹介したりして、すぐに打ち解けたようです。

 その後、少人数のグループに分かれて科学研究や文化研究を互いに発表し合い、交流を深めました。ランチも一緒に取って仲良くなったようでした。今回来日したシンガポールの高校は男子校で、同世代の女子と話すのに最初非常に恥ずかしそうでしたが、日本の女子高校生の方から積極的に話しかけている様子が印象的でした。

 高校1年生でも、さすが国際科学科の皆さんは英語でコミュケーションを取っていて、今時の高校生たちは素晴らしいと感じました。

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折り紙の説明を興味深そうに聞いています
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台湾とシンガポールの高校生も自国の文化を紹介

<名古屋市立大学の研究・医療施設の訪問>

 名市大の創薬基盤科学研究所や臨床シミュレーションセンター、医療デザイン研究センターなどの先端研究・医療施設の訪問や薬用植物園の見学をしました。

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臨床シミュレーションセンターでの模擬手術 
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最新トモセラピーの前で記念写真

 医学研究科の臨床シミュレーションセンターでは、新生児型の人形に聴診器を当てたり、ちょうどブタの内臓を使って手術の練習をしていた医師の先生に指導してもらって、ディスプレイを見ながら自ら手術するという経験もしました。病院の最新トモセラピーなど先端医療に触れて、将来的に医学への進学を目指したいと言う台湾の高校生もいました。

<高校化学グランドコンテストへの参加>

 「高校化学グランドコンテスト」とは、北は北海道、南は沖縄まで、化学の研究に取り組んでいる全国の高校生が集まって研究発表を行う“化学の甲子園”です。台湾・シンガポールの高校生たちも日本の高校生たちとともに研究発表を行いました。

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 お互いの発表を聞きあい、研究内容について討論して切磋琢磨するとともに、親睦会の場では高校生同士、気軽なおしゃべりを通して交流を深めました。海外高校生の周りには常に日本各地から参加した高校生たちが来て、LINEの交換をしたり一緒に写真を撮ったりしていました。高校訪問時には女子とあまり話せなかったシンガポールの高校生も、この頃にはかなり打ち解けてとても楽しそうな様子が印象的でした。

 海外の高校生たちは、移動のバスや電車でよく寝ていましたが、実は毎日宿舎に帰ってからも遅くまで発表の練習などしていた、と引率の先生が帰りの空港に向かう電車の中で教えてくれました。空港で別れる際に、彼らから心のこもったお礼の手紙をもらい、非常に感激しました。

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第14回高校化学グランドコンテスト参加者全員で記念撮影

 短い期間でしたが、非常に有意義な時間を過ごせたようで、プログラム終了時のアンケートには全員が「是非また日本に来たい」と回答していました。また、海外の高校生と接することは日本の高校生、大学生にとっても非常に良い刺激になったことと思います。彼らが、科学研究者を目指すようになったり、日本に留学したりして、さらに国際研究交流が深まることが期待されます。

 将来の科学の発展を担う若い世代同士が交流できる貴重な機会をご提供いただきました、さくらサイエンスプランと、ご協力いただいた皆様に心より感謝申し上げます。

平成29年度 活動報告