2017年度 活動レポート 第304号:千葉大学

2017年度活動レポート(一般公募コース)第304号

ミャンマーの大学院生が、園芸生産の先端的技術を学ぶ

千葉大学園芸学研究科からの報告

千葉大学園芸学研究科のさくらサイエンスプログラムによるイエジン農業大学(ミャンマー)の大学院生受け入れも今年で3年目になりました。今年も大学院生10人と引率のNay Lin Oo先生の計11人が2017年10月12日から10月21日の10日間、園芸生産および品種育成の基本的な学問的背景とそれを利用した先端的技術の現状を理解してもらうことを目的に来日しました。

10月12日の早朝、成田に到着後、バスで本学西千葉キャンパスに移動し、このプログラムのオリエンテーションを行い、附属図書館と理学部にあるサイエンスプロムナードというミニ博物館、イングリッシュカフェの見学をしました。ミャンマーでは図書館は閉架式なので、開架式の日本の図書館は珍しいようでした。その後は再びバスに乗ってプログラム期間中の滞在地である、つくばエクスプレス柏の葉キャンパス駅前のホテルにチェックインし、解散となりました。

10月13日

午前中に千葉大学柏の葉キャンパス内の植物工場の見学、午後は電車で松戸に移動して、園芸学研究科のオリエンテーションとプログラム中にお世話になる研究室の見学、松戸キャンパス研究圃場の見学を行いました。

10月14日

上野の国立科学博物館、15日は牛久の大仏を見学しました。ミャンマー人は仏教徒が多く、国内には寺院も数多く建築されています。ここでは日本とミャンマーの違いを体験できたようでした。

写真1
牛久大仏見学の際の集合写真

10月16日

午前中に國分准教授の日本における花き生産に関する講義の受講、午後は学生それぞれの専門分野に分かれ、遺伝育種学、応用昆虫学、植物細胞工学、植物病学、土壌学、園芸経済学の各研究分野で実験方法を習得したり、演習に参加したりしました。

10月17日

午前中に木庭教授の遺伝育種学の講義、午後は前日同様、各研究分野の実験・演習に参加しました。

写真2
木庭教授の講義後の記念撮影

10月18日

午前中に東京都大田市場の青果部、花き部の見学、午後はスーパービバホーム三郷店の園芸売り場を見学し、生産された野菜や花がどのように流通しているのかを実際に体験しました。大田市場の花き部にはミャンマー出身の社員さんがいて、卸売市場の仕組みをミャンマー語で説明してくださいました。

ミャンマーには日本の卸売市場のようなシステムはないらしく、特に花き部の「時計ゼリ」は興味深く見学していました。

写真3
大田市場花き部でのセリを見学している様子

スーパービバホーム三郷店は大型のホームセンターです。ミャンマーにも大型スーパーやショッピングセンターは増えているそうですが、日用品やガーデニング関係の巨大店舗はミャンマーでは珍しいようで興味深々でした。

写真4
園芸売り場を見学する学生の様子。
午前中に見学した、大田市場から仕入れた商品が販売されていました

10月19日

午前中に宍戸教授の植物病学の講義を受講、午後は16、17日と同様に各研究分野に分かれて実験・実習を行いました。学生たちは20日の成果発表に向けてうまく実験結果が出るよう集中して実験に取り組んでいました。

10月20日

午前中に各研究分野で3日間にわたって行った実験・演習の結果や講義の内容をプレゼンテーションにまとめ、午後からは発表会を行いました。発表会後にプログラム修了証の授与を行い、今年度のプログラムは終了となりました。

あっという間の10日間。最終日の10月21日はバスで成田空港へ移動し、帰路につきました。皆さんおつかれさまでした。

写真5
発表会での集合写真。指導された木庭教授、
宍戸教授、中村教授と記念撮影です