さくらサイエンスプランHOME > 活動報告 > 平成29年度 > 一般公募コース > 第40号

[本文]

活動報告(一般公募コース) 第40号

発達障害児の保育を支援するIoTロボットづくりを通して
多文化社会を考えるSTEM教育ワークショップ

埼玉大学STEM教育研究センターからの報告

 埼玉大学では、国内外での21世紀型学力の育成を目指す新しい教育の内容と方法に関する研究拠点の構築を目指して、STEM教育研究センターを設置(教育学部教育実践総合センターの研究プロジェクトの一つとして位置づけ)し、研究とアウトリーチ活動を続けています。。

 その一環で2015年より日本の先端科学技術特にロボット技術について科学館等の施設の見学と、実際に、ひとりひとりにロボット作りを通してロボットの社会利用について考える、STEMワークショップに参加してもらうSTEM教育ワークショップ企画を提案し、今年度で3度目の採択となります。

 今回は、2017年6月18日〜27日の10日間、埼玉大学キャンパスを中心に実施しました。今回はインドの私立高校の生徒5名、教員1名と、タイの私立高校の生徒4名、教員1名の、計11名が参加しました。

写真1
日本到着日に歓迎を兼ねた夕食会の後の参加者

 本企画の特色は、高校生に日本の先端的なロボット研究を知ってもらい、さらに日本で勉強や研究をしたいという動機付けを促すだけでなく、教員にはタイでも最近注目されているSTEM教育の具体的な内容や方法について、STEMワークショップで体験してもらうことで、帰国後に自分の学校でも実践をしてみようという後押しをすることや、STEM教育研究センターとして海外の学校と連携した研究活動に結びつけることをねらっている点です。

<子どもと一緒に遊べるサービスロボットワークショップ>
 今回は、特に発達障がいの子どもの保育場面(放課後等デイサービス)への訪問見学を通して、子どもと一緒に遊べるサービスロボットについて考え、実際に作ってみようというテーマで、ワークショップを実施しました。

 参加者は、ロボット技術の基礎やプログラミングを学習しながら、実際にどんな遊びができるかということを、さまざまな話し合いをしながら考えていきました。今回は、ベースとして「じゃんけんポンあっちむいてホイ」ができるロボットをつくることを実践しながら、そこに各自がいろいろな工夫を凝らしていきました。

写真2
ワークショップにて製作したサービスロボットをデモンストレーションするインドの高校生

<放課後等デイサービスの訪問と交流>
 ワークショップの一環で、実際に、STEM教育研究センターが関わっている放課後等デイサービスを訪問し、そこに通う小学生たちと交流を行いました。インドやタイの高校生は、日本のこどもたちと積極的に交流し、一緒にロボット作りの活動を行いました。活動を通して、小学生の特性や、発達障害の子の特性を理解し、自分たちのロボット作りに生かす知見を得ていました。


写真3
放課後等デイサービスにて施設利用者と交流する参加者

<最終発表会で各自が作った遊び相手ロボットを披露>
 ワークショップ最終日には、実際に日本の小学生を招待して、最終発表会を行いました。インドとタイの高校生は、自分の作ったロボットとの遊び方を日本の小学生に説明し、実際に遊んでもらいました。思い通りに遊んでくれなかったり、予想外の使い方をされて対応できなかったりと、実際にやってみて気づくことも多かったようですが、全員が素晴らしい成果を発表できました。最後に修了証を授与して、ワークショップを終了しました。


写真4
最終発表会で日本のこども相手に製作したサービスロボットで遊んでもらうインドの高校生

写真5
修了証と自分のロボットと記念撮影

<日本のユニークなものづくりを体験>
 ワークショップの合間に、お台場の日本科学未来館、上野の科学博物館の見学をしました。また、日本ならではと言っても良いユニークなものづくりとして、食品サンプルづくりの体験をしました。


写真6
日本の文化やものづくりの体験として食品サンプルづくり

 今回の企画の参加者のコメントをいくつか掲載します。全員が、日本のユニークなロボット文化、先端的なロボット技術を十分に体験し、有意義な企画であったと感想を語ってくれていて、企画意図は達成できたと考えています。さくらサイエンスプラン事業に心から感謝いたします。

★タイの高校生
“I`ve never been in other country than thailand and have never studied anything about robot before、 but after i finished this workshop i think robots are really interesting. I get so many many thing from this workshop、 such as creating model and writing program. Most of all、 i think i get so many good experiences here、 in Japan、 the experiences that i couldn`t get in classroom or anywhere else. I’m really impressed and satisfied.”

★インドの高校生
”I learnt a lot about robotics from this workshop.I learnt how to program the robots voice and how to make circuits in breadboard.I also learnt about human - user interface and how I can make it better. I want to build a humanoid robot equipped with artificial intelligence which will help humans and make our lives better.”

平成29年度 活動報告