2016年度 活動レポート 第195号:東北工業大学工学部

2016年度活動レポート(一般公募コース)第195号

超音波タグ光断層画像計測技術に関する共同研究

東北工業大学工学部長 小林正樹さんからの報告

東北工業大学では、さくらサイエンスプログラムにより、2016年7月18日から28日の10日間の日程で、ベトナム・ハノイ工科大学から1名の教員と4名の学生を招へいし、「生体医用計測のための超音波タグ光断層画像計測技術に関する共同研究」をテーマに交流プログラムを実施しました。

短期間でしたが本学学生との交流は非常に実りあるものでした。

とくにチューターを務めた協力学生たちの、国際交流や異文化コミュニケーションに対する意識は飛躍的に向上しました。

多くの日本人学生に共通する、英会話に対する劣等感からくる交流活動へのためらいは、実際の交流により初日に解消し、当初躊躇していた学生たちも最終日の送別会のあとには、「本当に楽しかった。よい経験ができた」と感想を述べていました。

英語クラスで学ぶ優秀な招へい学生たちとの交流は、大きな刺激になったようです。これまでに受けてきた語学授業に倍する成果と達成感が、この1週間でもたらされたといっても過言ではありません。

今回来日されたDr. Trinh教員は、当研究室で学位を4年前に取得しました。帰国後ハノイ工科大学に講師として採用され、研究室を立ち上げましたが、ベトナムでの研究環境の貧弱さから、本来実験を中心とした研究を行いたいところを、コンピュータシミュレーション中心の理論研究に制約されています。

今回さくらサイエンスプログラムに応募した目的は、Dr. Trinh本人が新しい光干渉実験技術を習得し、本学との共同研究を推進したいということと、自らの学生たちに在学当時博士課程の研究において開発した計測システムを使って実験指導をしたいということでした。

今回特別にその旨ご配慮をいただき、Dr. Trinhの2度目のさくらサイエンスプログラムへの参加をお認めいただきましたことに感謝申し上げます。

本人も第2のふるさと仙台で大変充実した時間を過ごすことができたと満足しておられました。

欲を言えば、もう少し滞在期間をいただければ、さらに実質的な共同研究に発展できるような成果が得られたかと思います。

今回の科学技術研修コースでの招へいは入国日と出国日を含めての10日ということでしたが、ハノイからの往復航空運賃を最安値のものに抑えたため、実質な研修期間は6日間となってしまいました。

しかし、週末はホームステイによる異文化交流の機会も与えていただき、招へい学生たちにとっては満足のいく研修であったかと思われます。

4年生の招へい学生は、日本への留学を考える機会になったようです。本学への留学が実現することを願っております。

今後は、今回の実績をベースに共同研究を模索したいと考えています。

さくらサイエンスプログラムでの招へいは原則1度限りという制約があることは存じていますが、研修コースでの実績を元に共同研究に発展した場合に利用できる補助制度があると大変助かります。

いずれにしても、今回の研修は日本側、ベトナム側双方にとって教育上、学術上、そしてまた国際協力上、きわめて大きな成果があったことをご報告します。大変お世話になりました。

重ねまして関係の皆さんに感謝申しあげます。

参加者のコメント

Dr. Trinh Quang Duc
I have twice received the Sakura Program support so far for me and my students. This is good program for chances to collaborate to Japanese laboratories as well as the experiences for foreign student in study and Japanese culture. Although the second visit Japan as Sakura Program scholar, the trip still very valid and helpful for me and my students. Thank to Sakura Program.

Mr. Truong Duc Thuan
I was impressive a lot about Japanese's culture and equipment. Thank you for such a good opportunity!

Ms. Tran Thu Trang
This program allowed me to understand about Japan’s education and culture. And you give me lots of memories. Thank you a million!

Mr. Ho Huu Luc
Firstly, I want to send my big thank to the president,professor and lab members for giving the chance to come Japan. I have many funny time, amazing moments and great experience.

Mr. Trinh Nam Thai
Everything is perfect, the weather, the people, the food in general and the students in the university and the lab in particular. This program, by far have been the most impressive program I have experienced in my life. Thank you for offering me such a brilliant experiences.