2016年度 活動レポート 第177号:東京都市大学知識工学部

2016年度活動レポート(一般公募コース)第177号

課題解決型学習を通じた相互学生留学体験プログラム

東京都市大学知識工学部からの報告

タイ・モンクット王工科大学トンブリー(KMUTT)の学部生10名が、東京都市大学生世田谷キャンパスで「日本の学生との協働作業による課題解決型学習を通じた相互学生留学体験プログラム」をテーマに課題解決型学習に取り組みました。

KMUTTとは3年連続のさくらサイエンスプログラムによる交流であり、本年は、平成28年12月4日〜12月13日の10日間を本学の工学部・知識工学部の研究室で、主に課題解決に取り組んでもらいました。

本学の工学部・知識工学部では、過去2年間もさくらサイエンスプログラムに対して多くの実績を残してきていますが、その特徴は、招へい学生が希望する研究室で、本学の大学院生の支援を得ながら課題解決に望むところにあります。

今年は、既に研究室に配属されている学部3年生との協働作業も取り入れながら、課題解決に取り組みました。

オリエンテーション

本学は、工科系単科大学の時代が長く、その伝統をくむ工学部・知識工学部では、研究室活動のアクティビティが高く、さらに、研究室に配属された3年生のための研究活動を円滑にスタートさせることを目的とした教育・実習プログラムが充実しています。

研究室活動は大学院生が主役となっていて、世代を超えた連帯のもとで研究室の研究を含めた活動が行われていて、このような研究室環境は、海外の学生に対しては新鮮でかつ魅力的なものとなっています。

今回は工学部・医用工学科(生体計測工学研究室)、知識工学部・情報科学科(自動制御研究室、計算機ソフトウェア研究室、コンピュータシステム研究室、視覚メディア研究室)、情報通信工学科(通信システム(佐藤)研究室、コンピュータネットワーク(宇谷)研究室)の、2学部3学科7研究室の協力を得て本プログラムを実施しました。

研究室の配属は、学生の専門性、興味を重んじて行われました。

例えば、生体計測工学研究室では生体信号測定、解析に関する課題に、計算機ソフトウェア研究室では、組込みシステムによるタイマーの設計・実現に関する課題に、通信システム研究室では、最新の通信方式に関する課題に、学生に取り組んでもらいました。

研究室での活動風景1
研究室での活動風景2

いずれもが専門性の高い課題であり、研究室の3年生との協働作業によって解決するに値するレベルを担保しています。

12日には、成果発表会が行われました。発表会は3時間を超える充実したものとなりました。

成果発表会1
成果発表会2

この発表会には、学生を指導した医用工学科の京相准教授、情報科学科の横山教授、兪准教授、田口教授、さらには、本学の国際センターの木下講師も出席し、質疑応答も活発な発表会となりました。

同発表会では、出席された教員に採点をお願いし、Nitcha Pichayajarungulさんが栄誉ある「最優秀発表者賞」を受賞しました。

発表会終了後、本学国際センター長の本間教授より、招へい学生へ修了証が授与されました。

KMUTTとは3年連続のさくらサイエンスプログラム実施となりましたが、本年も成功裏のうちに終了することができました。

KMUTTとはこのさくらサイエンスプログラムの実績から交流協定(MOU)を締結した経緯もあります。

さくらサイエンスプログラムは本学にとって、海外の大学との本格的な交流事業の第一歩となっていて、KMUTTとも、このさくらサイエンスプログラムの成功を重ねることで、今後、更なる、共同教育プログラムの構築に向けた取り組みのはずみとなっています。

日本科学未来館見学