2015年度 活動レポート 第237号:北九州市立大学 国際環境工学部

2015年度活動レポート(一般公募コース)第237号

ベトナムの若手研究者が北九州市や水俣市の環境関連施設を視察
北九州市立大学 国際環境工学部 門上希和夫教授からの報告

北九州市立大学 国際環境工学部

さくらサイエンスプログラム交流事業により、2016年3月7日~3月15日の日程でベトナム科学アカデミー・環境技術研究所(Vietnam Academy of Science and Technology、 Institute of Environmental Technology、 VAST-IET)から11名の若手研究者(1名は自費参加)が来日しました。

我々の研究室とVAST-IETとは、2011年からベトナムの水環境の微量有機汚染物質の汚染実態把握と生態系への影響評価に関する共同研究を実施しています。その間、日本からは学生を含め多くがベトナムを訪問する機会がありましたが、ベトナムの若手研究者の日本訪問の機会は限られていました。

そこで、今回は来日経験のない若手研究者を招聘し、(1)世界最先端を行く我が国の環境保全、廃棄物リサイクル、再生可能エネルギー技術を実際に見てもらうこと。(2)激甚な公害を克服して現在は循環型社会、持続可能な社会の創造に取り組んでいる北九州市および悲惨な健康被害が出た水俣病の発生地である水俣市を訪問し、関連施設を自分の目で見て、関係者の話を聞くことで環境保全と汚染の未然防止の重要性を肌で理解して頂くことを第一の目的としました。また、視察の合間に日本の素晴らしい風景や食事を楽しみ、多くの日本人とふれあって日本文化を知って頂きました。

視察日数は土曜日を含め6日間と短かったため、毎日朝から夕方まで多忙なスケジュールでした。北九州市内の環境関連施設視察では、IETと同様な仕事をしている北九州市環境科学研究所、下水処理場、高度下水処理のウオータープラザ、公害克服の歴史を展示した環境ミュージアム、資源リサイクル事業の集積地である北九州エコタウン、PCB廃棄物処理施設、北九州スマートコミュニティーなどを視察しました。

北九州市環境科学研究所視察PM2.5サンプリングについて説明を受ける
北九州市環境科学研究所視察
PM2.5サンプリングについて説明を受ける
北九州市環境ミュージアム見学 中薗哲館長から公害克服の歴史を学ぶ
北九州市環境ミュージアム見学
中薗哲館長から公害克服の歴史を学ぶ
北九州市日明浄化センターにて下水処理(活性汚泥法)の説明を受ける
北九州市日明浄化センターにて
下水処理(活性汚泥法)の説明を受ける
北九州エコタウンセンターを見学
北九州エコタウンセンターを見学
北九州エコタウンの事務機器リサイクル工場を視察
北九州エコタウンの事務機器リサイクル工場を視察
響灘風力発電施設を視察
響灘風力発電施設を視察
響灘ビオトープネイチャーセンターを見学
響灘ビオトープネイチャーセンターを見学
JESCOの北九州PCB処理事業所視察 入江隆司副所長からPCB処理法の説明を受ける
JESCOの北九州PCB処理事業所視察
入江隆司副所長からPCB処理法の説明を受ける

水俣市では、熊本県環境センター、水俣病情報センターおよび国立水俣病総合研究センターを視察しました。多くの施設で館長や所長自らからの説明を聞くことができ、非常に有意義な勉強ができたと思います。

熊本県環境センター見学 篠原亮太館長から環境汚染未然防止の重要性を学ぶ
熊本県環境センター見学
篠原亮太館長から環境汚染未然防止の重要性を学ぶ
国立水俣病総合研究センターにて毛髪中の水銀分析法を学ぶ
国立水俣病総合研究センターにて
毛髪中の水銀分析法を学ぶ

実際、参加者のアンケート結果を見ると、質問1のWere you satisfied with participation in the exchange program?の回答では、Very satisfiedが8名、Relatively satisfiedが2名、また質問4のDo you wish to come to Japan again?では、Definitely wishが7名、Wishが3名でした。この結果からも、今回の招聘が如何に彼らの役立ち、良い経験であったか、また短時間ながら日本での生活や人との触れ合いが彼らに大きな印象を与えたかが分かります。

今回の訪問で、日越の相互理解を深めることができ、日本ファンが増えたことは大きな成果です。