2015年度 活動レポート 第125号:九州大学

2015年度活動レポート(一般公募コース)第125号

アジア各国の大学院生が九州大学で人間科学を学び、体験する
九州大学大学院芸術工学研究院からの報告

九州大学

さくらサイエンスプログラムの支援を受け、8月21日〜9月4日の日程で(当該事業によるサポートは10日間)インドネシアのガジャ・マダ大学、ハサヌディン大学、マレーシアのマラヤ大学から、人間科学に興味がある大学院生や若手教員10名が「Human Science Summer School 2015」参加のため九州大学大橋キャンパスに滞在されました。

九州大学大橋キャンパスでのサマースクールの始まり

このサマースクールの1つめのねらいは、九州大学デザイン人間科学国際コースの教員で人間科学に関する講義を集中的に行い、短期間で幅広い分野の概略をつかんでもらうことです。2つめのねらいは、コースの各研究室に2週間所属し、自ら手を動かして実験データを取得し、研究成果をプレゼンテーションしてもらうことで、人間科学への興味をさらに深めてもらうことにあります。

このサマースクールは今回で5回目の開催となり、本プログラム10名以外も参加しており、アジアからは総勢24名の参加者となりました。

広い人間科学分野の講義

人間科学の分野と関係する「生理人類学」「知覚心理学」「生体情報数理学」の入門的な講義を受講しました。残念ながら、九州地方への台風の直撃のため、1日休講となってしまいましたが、90分授業×11回、本コースがカバーするほぼ全ての分野を学びました。

・脳科学入門
・温度環境への人の適応
・聴覚の神経生理
・人間福祉工学
・錯視
・錯聴
・色覚の進化
・自己移動感覚
・Rによる多変量解析
・言語の発達
・対話型進化計算
 

講義では、活発な質疑が交わされ、受講者だけでなく教員側にとっても意義深い経験となりました。

台風一過、本格的に講義がスタートし、活発な質疑が交わされました

各研究室でのラボワーク

毎日講義後は、数名ごとのグループに分かれ、各研究室にて当コース教員から指導を受け実験・実習を行いました。研究の現場にふれることで、人間科学各分野の面白さがさらに伝わったようです。

村木教授によるラボツアー
居住空間実験住宅でのラボワーク

日本の文化と歴史にふれる

休日を利用して、大宰府、熊本・阿蘇方面へのツアーで交流を深めました。和風庭園や熊本城、雄大な阿蘇山の様子は、サマースクール参加者にとって、新奇な面もある一方、出身国との共通性もあるようで、会話が盛り上がりました。九州は歴史も自然も豊富なところであり、大都市の福岡に滞在するだけでは体験出来ない別の側面が日本にもあることを参加者は知ったようでした。

日本の文化と歴史にふれるツアー

学生間の交流

国際コースの留学生、日本人大学院生がTAとして活躍しました。

TA(Teaching Assistant)との交流

プレゼンテーション

サマースクールの締めくくりとして、各研究室でのラボワークの成果を発表しました。どのグループも、2週間という短期間で一つの成果を成し遂げた自信に満ちたプレゼンテーションでした。

最終プレゼンテーション

修了式と送別会

修了式ではデザイン人間科学国際コース長代理(高木教授)から修了証書が手渡されました。サマースクール参加者と教員・TAで送別会が開かれ、ハラルフードを囲んで充実した2週間の思い出を語り合いました。日本を去るのが名残惜しい、また日本に来て勉強したい、といった声が多く聞かれました。

修了証書の授与
ハラルフードでの送別会

このサマースクールを通して培われた国際的な人間科学分野の若手研究者のネットワークは、今後いかされていくことと思います。既に、過去のサマースクール参加者らによる国際的な学術交流が始まっており、今後活発化していくことが期待されます。

最後に、本プログラムにご支援いただいた科学技術振興機構、プログラムを支えていただいたスタッフに御礼申し上げます。

参加者の笑顔があふれる最終日