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活動報告(公募計画コース) 第105号

「蔵王でミニワールド~災害と技術~」を実施しました!
山形大学からの報告

山形大学

 8月26日~9月2日までの8日間、山形大学海外拠点を設置している延辺大学(中国)、ベトナム国家農業大学(ベトナム)、ガジャマダ大学(インドネシア)、チェンマイ大学(タイ)他7か国8大学から19人の外国人学生を招き、山形大学生17人と交流を深めました。平成24年度から実施している本プログラム(実施担当者:国際交流担当 山崎真二教授)ですが、平成27年度は「震災と技術」をテーマに、参加者は日本の科学技術が復興や防災にどのように関わっているのかを体験し学びました。

 8月26日~28日までは山形市内でプログラムを実施しました。「国際相互理解」として各大学紹介を始め、各国の課題と展望、自国の災害や防災についてプレゼン発表がありました。山崎真二教授による講義「東日本大震災と市民生活」では参加者は熱心に耳を傾け、その後のグループディスカッションでは活発な意見交換が行われました。


震災当時の話を真剣に聴く参加者

グループディスカッションの様子

 山形放送にも訪問させていただき、テレビスタジオや編集室を見学しました。東日本大震災発生当時の報道体制について講演があり、社員の安否確認方法や報道内容等について質疑応答が行われました。


山形放送にて

 日本文化体験「花笠踊り」では、山形大学学生サークル「四面楚歌」を講師に招き、山形伝統文化の理解を深めました。外国人学生の中には、花笠踊りをすでに知っていて、山形大学生よりも上達の早い学生もいました。

 グループ学習として、ホームステイに備えた日本語学習を行いました。各海外拠点大学では日頃から「日本語教室」を開講していますが、山形大学生は外国人学生のレベルに合わせた日本語やホームステイ先で役立つ会話例を教えていました。

 ウェルカムパーティーでは、各国のパフォーマンスが行われました。民族衣装を身にまとい、伝統舞踊や歌、音楽を披露しあい、複数の異文化に触れることのできる貴重な機会となりました。

 8月29日~30日は、外国人学生は2泊3日のホームステイを楽しみました。それぞれの家庭で山形の郷土料理や日本料理に舌鼓みを打ち、山寺や上山城の史跡を訪れるなど、文化や歴史に触れることができました。

 8月31日は工学部(米沢市)において、本学が有する最先端技術を学びました。大学院理工学研究科 城戸淳二卓越研究教授による有機ELの講義があり、トランジスタや太陽電池の研究室、INOEL(有機エレクトロニクスイノベーションセンター)を訪問すると、参加者は設備を見学しながら熱心に質問をしていました。


研究設備に熱心に見入る参加者

 大学院理工学研究科 綾部誠准教授による講義「日本産業の復活」では、東日本大震災当時の映像やボランティア活動、産業界の動きなどについて話題提供があり、グループディスカッションではスマトラ沖地震の体験について話す参加者もいました。


震災当時の話を真剣に聴く参加者

 9月1日は、EM部 福島真司教授ご協力の下、宮城県塩釜市浦戸桂島を訪問しました。浦戸諸島にある桂島は、東日本大震災では大津波に襲われ大きな被害が出ましたが、日頃からの密なコミュニケーションがあったおかげで島民は全員無事でした。浦戸諸島は天然カキの種(稚貝)の海域として有名で、日本国内でのカキの種の2大産地の一つです(もう一つは石巻の万石浦)。養殖場見学の際には、船頭をしてくださった内海春雄氏から、震災で被災したカキ業者にアメリカとフランスのカキ業者からロープや浮き輪、錨などを支援していただいたとのお話がありました。
 島民の内海粂蔵氏・鈴木宏明氏による東日本大震災の講演では、「自分の身は自分で守らなくてはならない。自分の身を守れなければ家族も守れない」「今回の教訓を活かし、保存食の備蓄をより一層充実する必要がある」「日頃のコミュニティの形成は極めて重要である」との言葉に参加者は納得し、胸を打たれたようです。


カキ養殖場の見学

グループディスカッションの様子

 最終日の9月2日は小白川キャンパスに戻り、プログラムを通して学んだことや感じたことを各グループでポスターにまとめて発表しました。参加者からは、持続可能エネルギーと災害との関係、防災には地域コミュニティも含まれること、ボランティア活動と支援などを中心に報告があり、科学技術の果たす役割や日頃からできる防災について、多くを学ぶことができたようです。最終報告会が終わると、安田理事(国際交流担当)による講評の後、参加者全員に修了証が授与されました。


協力しながらポスターを作成する参加者

最終報告会の様子


安田理事による修了証授与式

 フェアウェルパーティーには、ご協力いただいたホストファミリーの皆様も参加し、外国人学生は再会の機会を喜んでいました。サプライズプレゼントとして、山形大学生から外国人学生へ歌と1人1人にメッセージカードが贈られると、参加者は涙を流しながら互いに別れを惜しみつつ、全日程が終了となりました。この8日間のプログラムが終了した現在も、参加者同士のコミュニケーションはSNS上で続いています。


別れを惜しむ参加者

 外国人学生とは交換留学などを通して本学で再会できることでしょう。今後もますます多くの山形大学生が世界へはばたき、本学の国際交流活動が活発化するよう、様々なプログラムを継続、実施してまいります。

 この度は、「さくらサイエンスプラン」の多大なるご支援を賜りましたこと、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

活動報告