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活動報告(公募計画コース) 第95号

「アジアにおける都市再生」について学ぶスタディ・ツアー その①
横浜市立大学グローバル都市協力研究センター
藤岡麻理子さんからの報告

横浜市立大学

 横浜市立大学グローバル都市協力研究センターまちづくりユニットでは、科学技術振興機構JSTの「さくらサイエンスプラン」の支援をうけて、ベトナム国家大学ホーチミン市校人文社会科学大学とマレーシア科学大学から学生を2名ずつ招聘し、「アジアにおける都市再生?持続可能な都市づくりのための技術交流?」をテーマとするスタディ・ツアーを9月7日から12日にかけて実施しました。

 JST招聘学生4名のほか、マレーシア科学大学からはさらに学生4名、韓国の仁川大学校都市科学大学から学生10名・教員2名、本学から学生8名が交流活動に参加し、大所帯で活気あふれる1週間のプログラムを実施しました。特に、仁川大学校とは今夏8月に韓国で国際学生ワークショップを実施しており、その時の参加学生を横浜に迎えました。

 このスタディ・ツアーは、急速な発展の最中にあるアジアの都市が、過度な人口集中、環境悪化、乱開発、災害への脆弱性等さまざまな共通の課題に直面していることを背景にプログラム設計を行いました。横浜と東京の都市再生の最新事例の講義・見学を通して環境配慮技術や計画論、歴史的建造物の活用手法など日本の都市工学の一端を紹介し、その上で、アジアにおけるこれからの都市計画について、都市の持続可能性に特に焦点をあてながら、議論・発表する機会を設けました。

 スタディ・ツアーは、本学が中心となって設立したアジアの大学間ネットワーク組織「アカデミックコンソーシアムIACSC」の第6回総会の横浜開催に時期を合わせて実施しました。第6回IACSC総会ではプログラムの一環として、国際学生フォーラムを実施しており、スタディ・ツアーの成果もその中で発表しました。

 1週間のプログラムは、横浜・関内の空きビルをリノベーションしたシェアオフィス「さくらWORKS」でスタートしました。日本の都市計画および横浜の都市デザインについて本学国際総合科学部国際都市学系の中西正彦准教授と鈴木伸治教授より講義をうけた後、ホーチミン、ペナン、仁川の都市計画について、大学ごとに用意してきたプレゼンテーションを行いました。学生、教員からの質問によどみなく応じる様子からは、周到に準備してきた様子がうかがえました。


1日目:日本の都市計画制度についての講義を受ける

ベトナムの学生によるプレゼンテーション

 午後は、国吉直行特別契約教授と鈴木教授がガイドをつとめ、午前中の講義の内容を確認しながら、関内のまちあるきを行いました。特にベトナム、マレーシアの学生たちは、歩道が整備されていることによる歩きやすさに驚いた様子でした。

 2日目は、地域再生の事例を学ぶため、横浜の黄金町地区を訪れました。横浜の創造都市政策や黄金町のまちづくりについて鈴木教授の講義を受けた後、黄金町エリアマネジメントセンターが管理するアートスタジオやギャラリーを見学しました。午後は、三菱地所株式会社の恵良隆二氏を講師に迎え、みなとみらい21地区の見学を行いました。みなとみらいの開発について、基本コンセプト、環境技術、防災計画、土木産業遺構の保存活用等の説明をうけながら、地区内をめぐりました。ランドマークタワーでは都市模型を見ながら解説を聞くことができ、明解な理解につながりました。


横浜・関内まちあるきの様子

黄金町のまちづくりについての講義


都市模型を用いた恵良氏による解説

 プログラム3日目は金沢シーサイドタウンの見学から始まりました。本学拠点であるUDCN並木ラボで、1970年代末のニュータウン開発と現在進められているまちづくりについて中西准教授より講義をうけたのち、団地内を見学しました。その後、鎌倉へ移動し、鎌倉大仏と鶴岡八幡宮を訪れました。台風のために予定を早めに切り上げざるを得ませんでしたが、日本の古都で伝統文化の一端にふれる機会となりました。夕方には関内に戻り、さくらWORKSでグループディスカッションを実施しました。26名の学生は5グループに分かれ、各グループが環境、経済、社会、文化、防災の5つのテーマをひとつずつ担当し、持続可能なまちづくりのため、それぞれのテーマに関してどのようなことを大切にするべきか、議論を行いました。


各国の学生によるグループディスカッションの様子


並木ラボでの講義

雨のなか、鶴岡八幡宮の見学

 国の発展段階、経済状況、文化、災害リスク等が異なる中で、共通の問題意識をもつことに苦慮するグループもありましたが、コミュニケーションを重ね、徐々に互いの意思への理解が進んでいきました。⇒その②につづく

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