2015年度 活動レポート 第6号:東京理科大学理工学部(2)

2015年度活動レポート(一般公募コース)第6号

科学施設の見学と日本文化を研修する
西安交通大学の学部生10名が東京理科大学を訪問
(その2:JAXAとAIST見学)

東京理科大学 理工学部

中国・西安交通大学の学部生10名・教員1名を迎えての「さくらサイエンスプログラム」(7/6~7/15)の第2報をお送りします。

7月9日はつくば市へ移動し、午前中にJAXA(宇宙航空研究開発機構)筑波宇宙センターを見学しました。紹介VTRやガイドを通してJAXAの目的や事業について学び、展示館「スペースドーム」では実物大の人工衛星、ロケットエンジン、国際宇宙ステーション・日本実験棟モジュール「きぼう」を間近で見ることができました。宇宙飛行士が経験する重力環境を、実際に自ら体験することもできました。

JAXA筑波宇宙センターにて
ISS日本実験棟きぼう(レプリカ)に潜入。

そして、AIST(産総研)の「サイエンス・スクエアつくば」に移動し、ガイドツアー方式で見学しました。社会と係わりの深い展示物に、誰もが興味津々で多くの質問が飛び出しました。昨日の清掃工場見学で持った興味のためか、PCマザーボードをリサイクルする際のきめ細かな素材分別処理の技術には惹きつけられていました。

産総研サイエンス・スクエアにて

光触媒センター、科学未来館でも感じたように、「日本では先端科学と生活が近いところにある」ことが新鮮であったようです。つくば市にほど近い筑波山に向いましたが、静かで清潔な環境を見て、「日本では人間と自然も距離が近く、人がいつも環境を大事にしている」と語っている学生がいました。

筑波山の頂上で,霧が薄れてすばらしい景色

このプログラムでは、先端科学技術の施設見学のみならず、日本文化や日中交流の歴史について学ぶ機会を設けました。7月11日には歴史の講義を企画しました。西安交通大学の皆さんは理工系の学生でありながら、訪問中の日本をより深く知ろうと、日中交流史(古代、近世)について熱心に聴講していました。

中国から受け継がれ、日中で共通の精神や文化もあれば、日本で独自の発達をとげた精神や文化もあります。午後には、日本独自の文化に触れる機会を用意しました。東京理科大学・茶道部の協力による茶道体験です。

会話をにぎやかに楽しむためのTea Timeではなく、清浄な部屋で心静かに客人にお茶を差し上げ、調和の中で敬意を交わす精神(Tea Ceremony)と総合的な美に、感銘を受けていたようです。

日中交流史(近世)の特別講義
茶道体験