2014年度 活動レポート 第6号:国立台北科学技術大学 何晧雲

修了者・教員らからの声 第6号

視野が広がったさくらサイエンスプログラム
何晧雲

何晧雲
国立台北科学技術大学・機電テクノロジー研究所修士課程2年
専攻は自動化制御設備、機械アーム

さくらサイエンスプログラム実施内容について

研修した大学 千葉工業大学
招へいされた人 国立台北科学技術大学学生10人と教員1人
実施した期間 2014年8月3日から11日
 

1.国境を越えた協力作業を体験

2014年の夏、私は荘賀喬先生の引率のもと、日本を訪れJSTの主催するさくらサイエンスプログラムに参加する機会をいただいた。千葉工業大学に赴き、日本の学生との交流・学習を通して多くの収穫を得ることができた。

 

今回のプログラムでは、国境を越えた協力作業を体験することができた。2名の台湾人学生と4名の日本人学生のチームでロボットレースに出場するロボットを製作し、他では決してすることのできない体験ができた。同じチームの日本人学生のうち1名は英語が堪能だったので、ロボット製作過程において、多くのアイデアを出し合い、十分に議論することができた。

 

また、日本の整備が行き届いた設備、きめ細かい機器メンナンスには学ぶべき部分がたくさんあり、深い感動を覚えた。「良い仕事は、良い道具から」の精神が全てに反映されていると感じた。よく整備された設備、機器のおかげもあり、私達の設計したロボットは順調に完成した。千葉工業大学の設備は利便性に優れており、さらに日本の学生はみな機器の使用方法を熟知しており日頃から良い実習訓練を受けているのだと感心した。

2.熾烈な競争を勝ち抜いて優勝する

試合は手に汗握るエキサイティングなものとなった。私達のチームは、熾烈な競争を制し優勝を勝ち取ることができた。これは日本人学生たちとの共同作業を通して勝ち得た結果であり、チーム全員で力を注いだロボット製作は忘れられない経験となった。この国境を越えた協力作業という経験から、実に多くのことを学ぶことができた。

 

日本人教師の指導、歓迎会での至れりつくせりの接待、更に自分の家に帰ったようなきめ細かいおもてなしは、私達に日本が大国たる由縁を感じさせてくれるものだった。

3.日本の歴史と文化も研修

一日目のパーティーで日本人学生と歓談したことで、言語の違いという障壁はなくなり、更にそれは私の世界観を変えてくれた。

ロボットの研究学習活動の他にも、観光をする日が設けられており、私達はスカイツリーの雄姿だけでなく、悠久の歴史を感じさせる雷門も見学することができた。日本人学生たちの細やかな心遣いのおかげで、私達はこの奥深い文化を備えた東方の大国についてより一層理解を深めることができた。

 

歴史文化を感じられる名所の観光のほか、日本科学未来館では日本の科学技術の進歩について学ぶことができた。中でも光栄だったのは、二足歩行のロボット「Asimo」をこの目で見ることができたことである。

その柔軟な動作は、関連分野を専攻している私にとって大変な驚きであった。日本の科学技術が今もなお発展を続けていることを知り、最先端の研究開発技術を垣間見ることができた。

4.終生忘れることがない研修旅行だった

最終日には、東京ディズニーランドにも行くことができた。研究学習、歴史文化体験だけでなく、このような楽しい活動も盛り込んでいただき、非常にうれしく思っている。

 

別れはつらいものだったが、このわずか一週間の活動期間中に、日本人の優しさや細やかで行き届いたおもてなしというものを感じることができた。今回のプログラムには、専攻分野の学習に関連する活動だけでなく異国文化の体験活動も含まれており、異なる国家間の交流を通して自分の視野を広げることができた。
この充実したさくらサイエンスプログラムの旅を、私は決して忘れることはないだろう。