2014年度 活動レポート 第32号:第3陣(8) 「さくらサイエンス・ハイスクールプログラム」第3陣・報告会

さくらサイエンス・ハイスクールプログラム 第32号

有意義に・賑やかに・楽しく締めくくった第3陣・報告会

独立行政法人科学技術振興機構(JST)

さくらサイエンスプログラム高校生特別候補として来日した第3陣8か国、120人の高校生の報告会が、8月8日、JICA東京研修センターで開かれた。8か国の生徒と引率の教員がそれぞれ実り多かった見学、聴講などを振り返り、それぞれの感想をスピーチした。

 

報告会はまず、文部科学省の代表がさくらサイエンスプログラムの第1回目の開催に参加した生徒らに感謝の言葉を述べ、今後もこの事業を発展させたいとのスピーチを行った。
そのあとで、8か国の生徒がそれぞれ感想を述べたが、どの生徒もさくらサイエンスプログラムの事業で来日する機会が得られたことに感謝する言葉が続いた。

また生徒らは、大学、研究機関、日本科学未来館などを見学して日本の最先端の科学技術やその成果に直接触れたことに感激し、時間がもっとほしかったとの言葉もあった。

また引率教員たちも日本の科学技術の先端レベルを賞賛し、生徒たちにも刺激を与えたとして感謝の言葉が続いた。そのあとで、高橋文明JST上席フェローから、生徒らに修了証が手渡され、国別に記念写真を撮影して実りある研修の幕を閉じた。

 

生徒と引率者のスピーチ要旨は次の通り

3-A
カンボジア Mr. Choeung Sovanrithy

この機会を与えて頂いた関係者の皆様に心から感謝いたします。滞在中、JAMSTEC, 科学未来館、サイエンススクエアつくばなど、多くの科学関連施設を見学しましたが、それぞれの科学技術に技徴がある、ということが印象的でした。
また慶応義塾大学、筑波大学といった大学も訪問し、実験室やキャンパスを見学することができたことも有意義でした。さらにノーベル受賞者の益川敏英博士、宇宙飛行士の毛利衛未来館館長、元大臣の有馬朗人先生など、有名な科学者の方たちの講演を聞き、親しく懇談できたことは、とても印象深く、皆さんの業績には大いに触発されました。

3-B
マレーシア Mr. Lee Ren Ghee

今回の研修では日本の科学技術について多くを学びましたが、なかでも印象深かったのは来日2日目のJAMSTEC(海洋研究開発機構)です。案内をしてくれた方がとてもよく解説してくれ、いちいちパネルを見る必要がありませんでした。
有人潜水調査船「しんかい6500」も印象に残りました。他の施設の見学がどちらかというと慌ただしかったのに比べ、JAMSTECでは時間がたっぷりあり、施設や展示をゆっくり時間をかけて見学できたのがうれしかったです。
それ以外では東京の町がとてもきれいでゴミがないということが印象に残りました。今回の研修は宿泊施設も見学場所も、そしてコーディネータの方々もすべて良く、忘れられない思い出となりました。また是非、日本を訪れたいと思っています。

3―A
モンゴル Mr. Tumendalai Munkhdalai

第一印象は、日本人の人たちがとても親切だということです。例えば道をたずねると、必ず最初に聞いた人が最後まで親切に教えてくれました。
また科学技術がとても進んでいるという点も印象的でした。しかもただ単に技術的に進んでいるというだけでなく、障がい者の介助やお年寄りの介護をするロボットを見てたいへん感心しました。今回の研修を通じて、このような最先端の技術を自分の目で見られたことが嬉しかったです。
いろいろな国の高校生たちと知り合い、話ができたのもたいへん良い経験でした。このような充実したプログラムを組んでいただいたJSTをはじめ、関係者の皆様に感謝します。

3―A
フィリピン Miss Carillo Joanna Marie

多くの研究所や施設、大学を見学しました。これらの施設で日本の科学技術に触れることができ、非常に進んでいることに驚きました。このプログラムを通じて、私たちは科学技術の発展のためには多くの国の人たちが一体にならなければならない、ということを学びました。
さまざまな見学施設のなかで、いちばん興味深かったのは科学未来館です。そこでは2050年の未来の生活を体験でき。またさまざまなロボットを見学することができました。なかでも私が感心したのは、これらのロボットを日本では研究開発のためだけではなく、人々のために使っているという点でした。

3-B
インドネシア Mr. Viharsyah Aulia Akbar

「さくらサイエンス・ハイスクールプログラム」を通じて、私たちは最先端の科学技術と将来のビジョンを学ぶことができました。多くの研究所、科学施設、大学などを見て、もっと科学技術について知りたい、もっと日本の文化を知りたいという気持ちが湧いてきました。そして日本で学んだことを国に持ち帰り、インドネシアをさらに良い国にしたいと思うようになりました。
若いうちに他の国を見るのはとても良いことだと思います。日本政府にはさらにこのプログラムを続けて頂き、これからのインドネシアの高校生にも、日本を見て多くのことを学ぶ機会をつくってほしいと思います。そしてインドネシアと日本とのさらなる協力関係が続くことを願っています。

3-B
ベトナム Mr.Nguyen Minh Quang

プログラムを通じて、私たちは科学技術についてたくさんの知識を手に入れることができました。そしてできることなら再び日本に戻ってきてさらに勉強して、自分自身が成長したいと思うようになりました。東京大学を訪問した際、特に理系では今後より一層国際化を推進していくという説明を聞き、興味を持ちました。また東大のアカデミックな学内の雰囲気も印象的でした。
浅草寺を訪れたことも忘れられない思い出です。モダンな東京にあるのにスピリチュアルな雰囲気を味わうことができました。

3-C
韓国 Mr. Lee Ju Su

日本に来る前は、韓国と日本との間の領土問題で、韓国のテレビで放送される日本の過激なデモの様子を見て、日本に対して好意的な気持ちを持てませんでした。けれども今回、日本を訪問する機会を与えられて、親切で温かい日本人の本質に触れるうちに私の印象は変えられました。
また、来日前は将来の夢を特に持っていませんでしたが、未来館で毛利館長の話を聞いて夢をもち、それを実現していく大切さを知りました。このような機会を与えてくださった皆様に感謝いたします。

3-C
タイ Mr. Tanoo Jumrustanasan

日本での滞在中、多くの新しいもの、特にASIMOのようなロボットを見たことは貴重な体験でした。また多くの新しい友達を作ることが出来ました。
さらにノーベル賞受賞の先生方の話を伺ったとき、皆さん、ご自身の研究テーマというよりは若い頃の話をしてくださって、それがとても参考になりました。将来、日本において科学の研究に参加したいという夢を持てましたし、今回のプログラムで一緒の皆さんとも一緒に研究が出来ればと思っています。

<引率者> Mr. Sor Luy(カンボジア)

今回、来日出来たことを大変感謝しております。未来館など様々な施設を訪問しましたし、自由時間に街中で人々の温かさに触れることが出来ました。
滞在中のいろんな体験を帰国後に多くの人とシェアしたいと思います。

Mr. Tin Chee Yan(マレーシア)

滞在中に最先端の研究機関、大学を訪問できたことが良かったです。特に筑波大学のスーパーコンピューターが印象的でした。またノーベル賞受賞の先生方の話を伺えたのも貴重な体験です。

Ms. Al Tangerel Enkhtsetseg(モンゴル)

日本の教育システムが大変優れていることがよく分かりました。私たちは日本から学ぶことが沢山あると思います。日本を訪問できたこと大変感謝しております。

Ms. Morante Karizz Anne(フィリピン)

滞在中に訪問した様々な施設を見て、とてもうらやましいと思いました。同様の施設が私の母国には存在しないからです。日本の明るい将来を体験することが出来ました。
今回、新しい日本語を覚えました。「すごい=amazing」という言葉です。日本には「すごい」ところが沢山あると思います。

Ms. Holida Lafrisyah Muksin(インドネシア)

日本での滞在中に多くの研究施設を訪問できましたし、新しい技術に触れることが出来ました。このような体験をさせてくださった皆さんに心から感謝したいと思います。

Ms. Tran Bish Thu(ベトナム)

今回の日本訪問を実現させてくださった日本の関係者の皆様に、感謝の気持ちを申し上げます。参加した学生たちも貴重な体験をすることが出来ました。日本で経験したことが皆の将来に大きな影響を与えると思います。

Mr. Daekil Cha(韓国)

滞在中に様々な体験をしましたが、中でもノーベル賞受賞の益川先生の講演が印象深かったです。JSTをはじめ、日本の関係者の皆さまに感謝いたします。

Mr. Luecha Ladachart(タイ)

今回の日本訪問を実現させてくださった皆様に感謝いたします。滞在中に様々な経験をしました。学生たちも多くを学び取ったようです。さらにガンダムと写真撮影できたのもいい思い出です。