さくらサイエンスプランHOME > 活動報告 > 公募計画コース > 第70号

[本文]

活動報告(公募計画コース) 第70号

ベトナム電力大学の学生・教員が福井大学で日本のエネルギー事情を研修 その2

福井大学 附属国際原子力工学研究所  泉 佳伸
福井大学大学院 工学研究科 原子力・エネルギー安全工学専攻 桑水流 理

 9月24日(3日目)は、福井県内の企業を2社見学させて頂きました。1社目はセーレン株式会社、研究開発センターを見学させて頂きました。
 同センターの平野様から、世界展開している事業内容や採用実績、サンプルを見ながらの製品紹介などをご説明頂きました。


セーレン株式会社にて最新技術のご説明を頂きました。

 日本の技術力の高さ、最新技術の応用展開などに、ベトナム電力大学の学生たちは興味津々でした。2社目は日華化学株式会社を見学させて頂きました。同社の松田様より会社概要と事業内容のご説明を頂いた後で、毛髪用化粧品の生産ラインを見学しながら、製造過程のご説明を頂き、生産現場での品質管理の厳しさを勉強しました。


日華化学株式会社にて最新技術のご説明を頂きました。

 また、総合研究所の展示ルームにて製品をご説明頂いたところ、化粧品の原料として使われているアーティチョークに質問が集中しました。ベトナムではアーティチョークの生産量が多いそうで、ぜひベトナムのアーティチョークを使用して下さいと逆プロモーションをかけて、和やかな雰囲気に包まれました。

 企業見学の他にも、藤島高校との学生交流会を実施しました。6つのグループに分かれ、それぞれのグループで、一人ずつ英語でプレゼンテーションを行い、質疑応答が行われました。
 英語を母国語としない日本人とベトナム人が、英語で一生懸命コミュニケーションを取ろうとしているひたむきな姿勢が印象的でした。また、交流会に先立ち、ベトナム電力大学の学生から民族舞踊が披露され、高校生から拍手喝采を受けていました。


藤島高校での学生交流会の様子。

 9月25日(4日目)は、敦賀キャンパスまでバスで移動し、午前中に「附属国際原子力工学研究所の概要説明」を宇埜副所長から、”Current Status of Japanese Nuclear Power Generation”と題する特別講義を島津特命教授から受けました。
 最初は少し緊張した面持ちでしたが、研究所の幅広い分野の研究、カリキュラムや国際交流全般に関する説明を受けた後、特別講義は基礎的な事項から原子力システム全般まで、福島第一発電所事故の概要も含めて纏まった講義を聞く機会を得て、興味津々で食い入るように聞き入っていました。


特別講義を熱心に受けるベトナム電力大学の学生たちと講師の先生方。

 コーディネータ役の泉(筆者)と昼食を共にする頃には随分と緊張も解け、日本のお弁当のレイアウトと色合いの美しさに皆で撮影タイムが自然に始まり、昼食を取りながらそれぞれに午前中の感想を話しあっていました。

 午後のバスでの市内観光(気比神宮参拝と人道の港 ムゼウム)は生憎の雨天になってしまいましたが、日本式神道でのお参りの作法と風習を学んだあとはおみくじを引く学生も。
 日本語の文字は読めないながらも引率教員や通訳に説明を受けつつ楽しむ辺りは、ベトナム人も日本人も若者の反応としては変わりなく、とても初々しかったです。

 その後は福井県原子力環境監視センターの見学をしました。センターの概要を詳しく聞かせて頂いた後は、実際の可搬式モニタリングポストを見ました。またモニタリングカーの中までじっくりと見学したり、データセンターでリアルタイムに表示される空間線量率や気象データを見ながら説明を受け、多くの質問が飛び交いました。


福井県原子力環境監視センターにて、可搬式モニタリングポストの内部も見せてもらえて熱心に観察していました。質問も非常に活発でした。


福井県原子力環境監視センターにて、モニタリングカーは大人気でした。


 さらにモニタリングポスト(敦賀観測局)にも行き、内部まで見学させて頂く機会を得ました。ベトナムの電力大学ではまだ装置群が充分には整備されておらず、「写真ではなく実際の機械を自身の目で見る事ができた」事に感激の様子でした。


モニタリングポストでは外からの見学と説明だけではなく、内部にも入らせて頂きました。

 せっかくモニタリング関係の事を学んだので、研究所に戻って来てからは研究所の1階に配置されている各種分析機器群やNaIシンチレーションのシステムも見学しました。ここでも多くの質問が出て、電力大学の先生や学生さん達の何でも学ぼうとする非常に積極的な姿勢を伺い知ることができました。

 この日の歓迎会では、福井大学に在籍する日本人学生や別の部屋で行われていた別事業でのスクールに参加していた他大学の大学院生等も交えて交流を深めることができ、充実した一日を過ごすことができました。


懇親会席上にて、午前の特別講義の講師(島津特命教授)と。

活動報告