2014年度 活動レポート 第233号:東京都市大学(2)

2014年度活動レポート(一般公募コース)第233号

画像処理系や医用工学系の研修で大きな成果
タイ・タマサート大学・シリントーン国際工学部(SIIT)との交流

東京都市大学

2014年11月9日~16日の間、タイ・タマサート大学・シリントーン国際工学部(SIIT)との「さくらサイエンスプログラム」を実施した。SIITからは学部学生9名、引率教員1名が来日した。

SIITの特徴

タマサート大学・SIITは全ての教育を英語で行う国際大学であり、海外の高等機関との連携も特色となっている優秀な大学である。

受入れ体制

タマサート大学SIITの都市工学、コンピュータ工学、電子通信工学、機械工学等の学修を行っている大学高学年生(3年生または4年生)を招聘対象とした。

SIIT側で厳正な審査(成績上位1/3で口頭試問合格者)で選出された9名の学生の専門(興味を持つ)分野が東京都市大学側に知らされ、その分野情報を基に、工学部、知識工学部から受入れ研究室の選定を行った。

選定基準は、「先端性の高い研究を国内外の論文誌や会議で発表していること」と「招聘学生の受入れに積極的なこと」である。
その結果、工学部からは、機械システム工学科・ロボティックライフサポート研究室、エネルギー化学科・高分子・バイオ化学研究室、都市工学科・計画マネジメント研究室、医用工学科・知覚システム工学研究室、医用工学科・生体計測工学研究室の5研究室が、知識工学部からは、情報科学科・計算機ソフトウェア研究室、情報科学科・自動制御研究室、情報通信工学科・コンピュータネットワーク研究室の3研究室が受入れ研究室となった。

課題解決型学習の進め方

東京都市大学では、全ての学部の3年生に対して「事例研究」を必修科目としている。
工学部・知識工学部においては実際に研究室に学生を配属させ、卒業研究に先立つ、エンジニアリングデザイン教育(必ずしも解が一つでない課題に取り組むPBL教育)としての重要な位置づけとなっている。

また、「事例研究」における課題解決過程に研究室に配属されている学部4年生と大学院生も討論・指導補助で参加することも特色である。このノウハウをこの「さくらサイエンスプログラム」で役立てることとした。
学生には4日間、一研究室に配属してもらい研究室の教員の指導と大学院生の指導補助を受けながら課題解決型学習に取り組んでもらった。

オリエンテーション

ディスカッションの様子


成果報告会、修了式

帰国前日の11月15日の午前中に日本科学未来館の見学を行い、大学に戻ってから、成果報告会、修了式を行った。
この日のプログラムの実施は東京都市大学総合研究所長の丸泉琢也先生、電気電子工学科・澤野憲太郎准教授の進行のもと行われた。

日本科学未来館の見学では「いま世界に起きていることを科学の視点から理解し、これからの未来を考える」機会を持つことができた。

成果報告会では、その内容が機械系、土木系、医用工学系から情報通信系と広い分野に渡り、それぞれに研究室で取り組んできた結果が披露された。
画像処理系や医用工学系の発表ではわずか4日間の取り組みとは思えないほどの研究成果が披露されていた。成果発表会終了後に修了式が行われ、実施責任者であり、東京都市大学副学長である三木千壽先生から学生一人一人に修了証が授与された。

懇親会時集合写真

成果発表会