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活動報告(公募計画コース) 第224号

ナノ材料のテーマでマラ工科大学との共同研究推進

名古屋工業大学

 平成27年1月13日から2月2日まで、マレーシアのマラ工科大学(UiTM)から12名の大学院生と1名の教員を招へいしました。本学とマラ工科大学は、平成17年に大学間学術交流協定の締結、また平成22年には、学生交流に関する覚書を締結し、交流が活発に行われています。

 平成25年には、本学のマレーシアにおける海外拠点として、マラ工科大学内にマレーシア事務所を設置し、International Conference on Nanoscience and Nanotechnology等ナノテクノロジーに関する国際シンポジウムを共同開催したり、「マラ工科大学・名古屋工業大学ナノテクノロジー実験室」を設置して若手研究者の育成を行うなど、学術分野での共同研究も行われています。

 今回の招へいの目的は、本学教員とナノテクノロジー分野の共同研究活動の実施で、ナノ材料の合成、評価、応用に関する研究を行い、これまでの交流をさらに推進することとしました。

 来日した翌日の1月14日にはオリエンテーションを行った後、12名の学生の希望と本学で実施可能な研究テーマのマッチングを行い、曽我研究室、種村研究室、市川研究室、市村研究室、川崎研究室の5つのグループに分けました。その後、市村教授、川崎教授、岸助教、曾我教授からナノ材料の合成、評価、応用に関する講義を受けた後、鵜飼学長を表敬訪問しました。


ナノ材料の電界放出特性測定
(種村研究室)

パームオイルを原料に用いたグラフェンの合成
(曽我研究室) 


ヨウ素ドープしたナノ炭素材料の熱分析実験
(川崎研究室)

学長表敬訪問

 1月15日からは各研究室で本学教員や学生と共同研究、共同実験を開始しました。曽我研究室ではパームオイルを原料に用いた熱CVD法によるグラフェンの合成、種村研究室では酸化亜鉛ナノロッドの電界放出特性評価、市川研究室では水熱合成法による酸化亜鉛ナノロッドの作製とガスセンサ応用、市村研究室では電気化学堆積法によるSnS薄膜の作製と評価、川崎研究室では多層カーボンナノチューブ/ポリマーコンポジット膜の作製と評価等のテーマで実験を行いました。

 また、透過電子顕微鏡やレーザラマン分光光度計による材料評価は、学内の大型計測分析機器を集中管理する大型設備基盤センターの設備を利用しました。これまでにほとんど実験を行ったことが無い学生もいましたが、招へい期間中に本学教員や学生との交流を行い、なんとか自分で実験できる段階まで達したようです。


市村教授による講義


透過電子顕微鏡を用いたナノ材料の観察(大型設備基盤センター)

レーザーラマン分光分析装置を用いたグラフェンの評価(大型設備基盤センター)

 以下の行事には招へいした教員と学生全員が参加しました。1月15日の夕方には、名古屋大学の大野教授らによるナノカーボン関する研究会に出席しました。
 1月23日には全員で大阪市立科学館を見学し、旧式の透過電子顕微鏡やX線回折装置等の見学を行いました。また、隣に設置されている国立国際美術館も見学しました。


中部大学を訪問

 1月29日には午前中に中部大学の梅野研究室でプラズマCVDを用いたグラフェン合成の装置見学と同教授とのディスカッションを行いました。同日午後には分子科学研究所を訪問し、UVSORの見学と有機薄膜太陽電池で著名な平本研究室の見学を行いました。1月30日には3rd NITech-UiTM Research Seminar “Synthesis, characterization and Application of Nanomaterials”で、招へいした学生全員と本学の学生が研究発表を行い、本学の教員や学生とディスカッションを行いました。


NITech-UiTM Research Seminarでの発表風景

 他に、休日を利用して観光地を訪問して日本の文化に触れました。その中で、岐阜県の白川郷では生まれて初めて見る大雪に喜んでいました。
 事後に行った招へい学生からのアンケートでは、今回の経験は今後研究を行っていくにあたり大変に有益であり、本学との交流を深めるためにも本事業を今後も継続してほしいという意見が多数寄せられました。
 一方、3週間という期間は、実験系の共同研究を実施するには若干短いという意見もありました。今後は、今回招へいした教員や学生と本学教員との間での共同研究を継続し、本学とマラ工科大学との国際交流の一層の活性化が期待されます。

活動報告