2014年度 活動レポート 第210号:大阪大学(2)

2014年度活動レポート(一般公募コース)第210号

タイ・ミャンマー・インドネシアから10名の若手教員が研修 その2

大阪大学

スーパーコンピュータ「京」、大阪市立科学館見学

12月12日は計算化学研究機構(AICS)協力のもと、神戸市にあるスーパーコンピュータ「京」へ見学に訪れました。「京」は、世界に数多く存在するスパコンの中でも、世界トップクラスの大規模と高性能を兼ね備えています。
「見学会」では、まず「京」についてのメイキングビデオが上映され、次に2名の講師による、化学分野における計算科学の最先端研究に関する特別講義が行われました。

特別講演を聴講する若手教員の姿

質疑応答の場では、先日同様様々な意見が飛び交い、1時間という限られた時間の中でしたが、大変密度の濃い時間となったようです。また「見学会」中には熱心にメモをとり、持ってきたデジカメにスライドをおさめる彼らの姿がありました。
最後に、見学会が終了すると目の前の壁が一斉に開き、「京」の全貌が現れるという演出に、全員が驚いた表情を見せました。

質疑応答の様子
スーパーコンピュータ「京」前での集合写真

続いて、JSTの関連施設である大阪市立科学館へ見学に訪れました。ここでは最新の日本の科学技術が分かりやすく展示されていること、さらに4階から1階までフロアごとに展示テーマがわかれていることが特徴的です。科学館では各自自由に見学して頂いたので、興味のある分野をじっくりと堪能していただくことができました。

大阪市立科学館前での記念撮影

奈良への小旅行

週末を利用して、12月13日には希望者を募り、櫻井研究室のメンバー3名と共に、奈良への観光へと向かいました。天候にも恵まれ、絶好の小旅行日和となりました。今回の旅行のメインは、興福寺と東大寺への拝観です。
若手教員のうち6名がタイ人、2名がミャンマー人と仏教徒が多かったので、行き先を奈良へと決定しました。奈良の伝統あるお寺や町並みは、諸外国と日本の仏教の違いや、日本の仏教について知っていただくには最適で、実際に訪れることでそれらを体感していただけたと思います。
この日のためにガイドブックで行きたい店や場所をピックアップしていた方もいて、この小旅行を楽しみにされていたことが伝わりました。

奈良に到着すると、最初に目に飛び込んできたのは、多くの鹿が町にとけこんでいる光景です。自然に歩道を歩き、人なつこく観光客とふれあっている鹿を見て、当初は驚いていた彼らも、非常に興味を持ち、さっそく鹿せんべいを購入した方もいたほどでした。

拝観中は、館内の展示や解説を真剣に眺めながら、お互いに意見をかわし、仏像や建造物に深く感銘を受けている場面が多くみられました。なかでも、興福寺の五重塔や東大寺の金剛力士像は特に印象深かったようで、何度も写真に収めていました。途中、自国の有名な仏教建築についての話もしていただき、日本の学生たちにとっても勉強となる一幕もありました。

興福寺での集合写真

東大寺前での記念撮影


奈良の観光後、夕飯を楽しむ様子

帰国後

12月17日、最後のグループが10日間の滞在を終えて、2014年の「さくらサイエンスプログラム」が終了しました。共同研究が始まっていたところもあり、また来年度に大学院生の派遣を検討しているところもあるなど、早速今回の交流プログラムの成果が現れてきています。また若手教員の方々は日本での滞在を心から楽しんだようで、帰国後各研究室のもとに、御礼のメールや手紙が届けられました。最後にその一部をご紹介します。

参加者の感想

I would also like to express my deep appreciation to the SSP program. I had a wonderful time in Japan. It’s really one of my best experiences. I am very impressed with the high quality of research and education in Japan. If the purpose of the SSP program is to build a good connection between Japan and other countries (including Thailand) and to have us experience the culture, research and education here, I think you have very much succeeded, at least for my case.
Thank you again. Hopefully, we can continue our connection, and possibly the collaboration in the near future.
(From Dr. Pannee Leeladee)

I felt very confortable and exciting during 10 days in Japan.
I am impressed very much in everything by this program, including nice staffs, one day symposium, discussion with celebrity professors, visiting to high quality laborotories at Osaka university and also excited tours.
I got much good knowledge by this program to lean about scientific ideas and technologies in Japan.
(From Dr. Uthaiwan Sirion)

Dear Sakurai Sensei; Thank you very much for your kind to take care Dr. Uthaiwan during her visit. The SSP program was very success. Uthaiwan came back to BUU and talked about high quality education of your lab to students and encourage them to work hard as Osaka students do.
(From Professor Rungnapha Saeeng, Senior to Dr. Uthaiwan)