2014年度 活動レポート 第137号:首都大学東京大学院システムデザイン研究科

2014年度活動レポート(一般公募コース)第137号

台湾・国立曁南国際大学とソーシャルロボティクス等の共同研究を実施

首都大学東京大学院システムデザイン研究科 高間康史

11月3日から21日にかけて,「さくらサイエンスプログラム」の助成を受けて国立曁南国際大学(台湾)の皆さんと共同研究を行いました.大学院生5名,学部生4名,引率教員1名の合計10名が来日し,本学システムデザイン研究科の5つの研究室に分かれて共同研究を行いました。

共同研究のテーマはソーシャルロボティクス,ソーシャルデータマイニングおよびその融合でした。研究実施にはある程度のプログラミングスキルが要求されるため,プログラミングに関する講義を履修していることを受け入れの条件にしましたが,各研究室での研究環境にもすぐに慣れ,本学学生と協力しながら先端技術について熱心に学ばれていました。

3週間弱の滞在期間における3つのイベント,(1)学長との懇談・メインキャンパス見学,(2)成果発表会,(3)日本科学未来館見学について簡単に報告します。

(1) 学長との懇談・メインキャンパス見学

システムデザイン研究科は日野キャンパスにありますが、首都大学東京のメインキャンパスは連絡バスで30分ほどの距離にある南大沢キャンパスです。滞在期間の1日を利用して南大沢キャンパスを訪問し,原島文雄学長と懇談しました。
学長から大学紹介をして頂いた後,大学におけるダイバーシティなどの話題について意見交換を行いながら,終始和やかな雰囲気の中での懇談となりました。その後,図書館や企画展などの見学や,キャンパスの散策などを行いました。

学長と記念写真。

(2) 成果発表会

11月19日に成果発表会を行いました。本学の教育改革推進事業の一環として開催された学生研究交流会と合同での開催とすることで,多数の学生が参加してくれました。コミュニケーションロボットの制御や,英語から台湾語へのテキスト翻訳,ソーシャルデータからのバースト検出・可視化や,野球の試合進行に伴う盛り上がりのサウンドを併用した可視化など,ソーシャルロボティクス・ソーシャルデータマイニングに関する多様な研究成果についてのポスター発表などを通じて,国際的な学生間の交流を行うことができました。

成果発表会の様子。

(3) 日本科学未来館見学

帰国前日となる11月20日に,日本科学未来館を見学しました。ドームシアターでの立体視プラネタリウムやASIMOのデモ,Geo-Cosmosによる様々なプログラム上映など,学生の皆さんは興味深そうに鑑賞していました。特に,ASIMOの人気が高かったようです。

日本科学未来館にて。

本プログラムに参加した学生さん達からは,日本の学生達と交流できて良かった,日本の大学の研究環境や日本の文化を知ることができて良かった,プログラミングなど新しいスキルや知識を身につけることができたなどの意見をもらいました。来日時には日本語が多少聞き取れる程度だったのに,滞在期間の後半には多少の会話ができるようになった学生さんもいました。また,卒業後は日本の大学に進学したいという学生さんもいました。

国立曁南国際大学とシステムデザイン研究科は,国際交流の覚書を2008年に締結してから教員・学生受け入れや合同ワークショップ開催など様々な交流を行ってきましたが,今回のプログラムでさらに友好関係が深まりました。これからも交流を深めていきたいと思います。