2021年度 活動レポート 第61号:鶴岡工業高等専門学校

2021年度活動レポート(一般公募プログラム)第061号 (代替オンライン)

ラジャマンガラ工科大学-鶴岡高専 さくらサイエンス オンライン交流

鶴岡工業高等専門学校からの報告

 鶴岡高専は2021年10月26日に、さくらサイエンスプランの支援をうけ、タイのラジャマンガラ工科大学ラーンナー校(RMUTL)と2度目となるオンライン交流事業を実施しました。

 RMUTLとは2019年5月に学術交流協定を締結して以来、お互いに訪問し合い交流を深めてきました。昨年2020年度RMUTLの学生を招へいする計画でしたが、新型コロナウイルス蔓延により代替としてオンライン・ミニ・シンポジウムを開催しました。今年度も残念ながら招へい実施は難しく、第2回オンライン・ミニ・シンポジウムを開催し、学生・教職員など計19名が参加、友好を深めました。

 はじめに本校の森政之校長、RMUTLのノパドン教授(学部長)から、これまでの相互交流への謝辞やアフターコロナに向けた交流継続について希望を込めた挨拶がありました。

 続いて和田准教授(機械コース)が本校紹介に加え、ラジャマンガラ大学からの要望により本校が取り組むCDIO Initiativeに沿った実践的教育の取組を紹介しました。CDIOとは工学教育の改革を目的として考案・提唱された教育指針で、工学教育の世界標準です。ラジャマンガラ大学も同様にCDIOに沿った教育プログラムに取り組んでおり、両校の取組について意見交換を行いました。両校ともにCDIOに基づく教育システムを取り入れていることから、将来的には長期交換留学における単位互換やダブルディグリー制度の可能性について議論が交わされました。合わせて教育プログラムを互いに共有し合うことの提案、協議もされました。

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聴講する学生と和田准教授

 次に本校学生らが、人協働ロボットCOBOTTA®を利用したプログラム開発と実装について発表しました。COBOTTA®が焼き鳥を焼く、金魚すくいをする、綿あめを作るなど、様々な道具を持ち、それぞれに必要な動作をする様子を実演発表しました。

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COBOTTAを実演発表

 ラジャマンガラ大学の学生らは、Delta Robotoを用いたアームを3D方向に自在に操作するプロジェクトについて発表しました。コントローラーとしてwii nunchakuを使用するなど、本校学生にとって、異なるアプローチ法や視点に驚きと学びがあったようです。互いの発表後にはプログラミング方法や利用ソフトなどの質問が飛び交い、改善点など活発な意見交換が行われました。

 また、研究発表のみならず文化紹介の時間も設けることで、学生の緊張が早く解け、文化面でもより深い相互理解に繋がりました。英語に苦戦しながらも興味深く発表に聞き入り議論したことは、学生の技術面のみならず英語力向上、国際意識醸成の一助となりました。この経験が今後の研究活動に役立つことを期待します。

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聴講する学生と森校長

 コロナ禍で海外渡航が制限される中、学生に国際交流の場が提供できたこと、協定校との友好を深めることができたことは、両校にとっても学生にとっても有意義な機会となりました。これからの相互交流についての議論も、より詳細まで踏み込むことができ、具体的で幅広い交流に向けて貴重な協議の場となりました。